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2013年10月31日木曜日

JBL 4350AWX ウォールナットモデル レストア開始

先日まで進めていたJBL4345のレストアはエンクロージャーは完成したものの、ネットワークのレストアを待っていますので、そちらの完成まで別の機種に手をつけ始めます。ガラガラガラと作業場に入ってきたのはJBL4350WXです。気温が下がるにつれ、日に日に取り扱う機種が大きくなってる気がします。



修理依頼を受けたこちらのJBL 4350WX本来であればユニットを外すところからになりますが、先行してレストアに入っているためウーファー、ミッドは外されています。したがって、ツィーター、コンプレッションドライバーホーンの取り外しのみになります。と、底を見てみるとこちらもJBL4345と同じく袴を履いていますので木部はそちらのレストアから始めていきます。ただし、前回のJBL 4345と違うのは底全体がブラックに塗装されているわけではなく、袴のみブラックであり、その他の部分はウォールナットの付き板が貼られています。従って、袴を外して別々に工程を進め、それぞれ完成した後に組み上げることにします。その袴を見てみますと長年踏ん張ってきた跡が見て取れます。プラスチック製の鋲は割れる。紛失するなどの状態で、袴自体も角は潰れ、割れている部分もあります。ブラック塗装の前に手をかけてあげなければいけない箇所が多くあることが分かりました。つづく…。









2013年10月29日火曜日

JBL 名機4350グレーモデル ブラックサランネット新規張り替え

JBL4345のサランネットを完成させた後、巡り会った4350のサランネット。広くはありませんが数は倍になります。欠けなど充填剤を塗布し剛性を高めたのち、パテ埋めをしてペーパーを当てたのち塗装にかけます。今回はグレーモデルの4350になるので、生地の色はブラック。裁断はまたいつもとは違う寸法になりますので、古い生地とフレームから新たに寸法を割り出します。また、細長いとはいえ、4枚ありますと、取り回しが煩雑になりがちです。作業できる私のスペースは限られていますので、ほんの少しのことですが、作業待ちのフレームを置けるスペースを作ったりなど段取りが必要になりました。





生地を張っていないフレームの状態と張り終わり後に、装着チェックをします。はまり具合を確認して、場合によってはダボ穴の調整が必要になることもあります。いきなり攻め込んではゆるゆるになる恐れもありますので、だましだまし、削ってははめ、削ってははめる工程を繰り返します。スムーズなはめ込みが可能になった後に、生地を張っていきます。





上下のバランスが美しいサランネットです。後はエンブレムを装着して完成です。







2013年10月28日月曜日

JBL名機4345 コンプレッションドライバー2420 吸音材とダイヤフラム交換

今日は1F作業場のレストア工程の関係上、アダルト鈴木の前にお邪魔して作業しました。吸音材とダイヤフラムの交換を行いました。コンプレッションドライバーは、いつものようにバックパネル内側の吸音材が弾力性を失っています。接着剤の油分を含んでいるのでしょうか?ねと〜ッとした独特の質感に変化していることも特徴的です。今まで相当な音量を吸ってきたのでしょう。これでお役御免ということで、フレッシュな新人さんにバトンタッチします。こちらは弾力性に富み、吸って吸って吸いまくるぞとやる気に満ち満ちています。鋭い澄んだ高音を出すことにかなりのモチベーションを感じさせてくれる、頼もしい色とボディです。













 そして、今回はダイヤフラムの交換もオーダーされていますので、ギャップ清掃した上で剥がれた吸音材がしっかり密着してしまったネジ類もクリーニングし、コンプレッションドライバーの磁力に負けないように、プラスドライバーを指で支えながらネジを仮固定します。磁力への考慮が足りずに、プラスドライバーを持ってった際に、磁力に引っ張られてダイヤフラムがマニア向けの高価な灰皿になった。というお話をお客様から教えていただいたこともあります。ひー。 この仮止めの後、音出しして当たりを確認しながら固定します。それにしても、灰皿化だけはなんとしても避けたいものです。



再粉蒔と再塗装 JBL 4333A KRS仕様 試作品とJBL 4345ホーン2307

JBL名機4333A KRS仕様試作品の蒔絵部分の完成後、艶ありと艶なしのタイプでコーティング塗装を施しました。結果、想定した色味と若干違うので、更なる仕上がりを求めて再度テストすることとしました。金の輝きが鈍くなった点、立体感に関する色味の組み合わせ、また、個人的には羽の並び、形状、書割のバランスを再度検証してみたいと考えています。この試作しては検証して、再度試作をして、ぎゅぎゅっと締め上げるように完成度を高めていく工程が何とも言えず心地良いです。粉を蒔いた後に漆で固める工程に入りますが、急に固めて黒ずませないために、前回よりもゆっくり、低めの湿度(といっても60パーセント以上)で乾かしていきます。





そして、JBL 名機4345はホーン2307の再塗装を施しました。今回はベランダで塗装。ぽかぽか陽気で気持ちよかったです。ホーン 2307はカビが発生していました。見た目もそうですが、良質な音を出す度にカビの胞子が音に乗って飛び出すことを想像すると、やはり健康体で音楽を楽しみたいと思ってしまいます。水拭きや紙やすりでカビを除去した後、ムラになった面に塗装を施します。これで飛び出すのは名音のみ。





2013年10月27日日曜日

だんご汁 と JBL4343ASF 生まれ故郷、米国への旅立ち

最近、私が今まで作った料理の中で五本の指に入る(妻の指です)、体温まる野菜スープを作り上げました。といっても、妻がいったいどれほどのレベルなのか怪しいですから、あくまでも相対評価でしかありません。カツオダシに鶏ガラ、だいこん、人参などの根菜類にしめじ、もやしをたっぷり入れて、醤油などで味をシンプルなスープです。ショウガを入れるとプロっぽくなると聞いたので、適当に入れました。そんな、お店の味がすると言っていた妻も、私に勝負を挑んだのでしょうか?だんご汁を作っていました。私とは打って変わって優しい薄味。おだんごも、鶏肉、豆腐、レンコン、シメジ、にんじん、白菜等々、柔らかく、とてもヘルシーな仕上がりになっています。このお団子、醤油だれにつけるバージョンもあって、こちらはこちらでご飯が進みます。負けました。今度はどんな汁物を作るか悩みます。

↓だんご汁


さて、世界中からお問い合わせをいただいている、体熱くなるJBL4343ASFが、見事な梱包で旅立っていきました。今回は米国です。Made in U.S.A.のJBLスピーカーが本国に逆戻りするのは何とも妙な感じですが、Refurbished by KENRICK SOUND Japanの技術が世界的に評価されている嬉しい証です。台風の接近によって前線が活発化し、雨が本降りになる予想もありましたが、霧雨程度で済み、本降りになるその前になんとか運送業者さんに引き渡すことができました。ケンリックサウンドには微妙な晴れ男がいるのかもしれません。











秋の味覚 モンブラン と JBL 名機4345 サランネット張り替え

モンブランをいただきました。といってもケーキ屋さんのモンブランではなく、パン屋さんのそれです。生地はブッセ生地でマロンクリームを真ん中で受け止め吸収してくれます。また、レモンの果汁がアクセントとして加えられていますので、しつこ過ぎず大変食べやすいモンブランでした。妻用と2つありましたが、鍋をたらふく食べた後だったので、さすがにねー。と相談の結果1つをシェアすることにしました。残りの1つが帰宅後に残っていることを祈っています。



そんな祈りの中、はらはらしながら進めたレストアはサランネットの張り替えです。JBL4345用のこちらのフレームも当然JBL4343のサランネットに比べれば大きくなります。横幅が広いため、いつもなら横並びで2枚分とれていた生地が、どうもいっぺんに取れなくなるなど、張っていくこと工程自体は変わらずとも、布の裁断でも勝手が違ってきます。また、マジックテープの位置も違いがあり、特に、エンブレムについてはその横位置が中央に大きく寄っています。それら幾つかの細かい点を確認して進めていきます。エンクロージャーにつけると広い分存在感があります。あとはユニット待ち、エンブレムの準備装着になります。









2013年10月25日金曜日

JBL 名機4345 バッフル面のレストア

JBL 名機4345は、バッフル面のクリーニングとタッチアップを行いました。 バッフル面はその構造上、隅に埃がたまり、黒ずんでいることが多いです。写真ではサランネットをはめていない状態ですが、この窪みの構造を見ますとサランネットとバッフル面の隙間に埃が溜まっていくことは容易に想像できます。日常生活の中でサランネットを外して、隙間に対して掃除機をかけたり、箒や掃除道具を当てたりするのはなかなか手間でしょう。その家で掃除を毎日行う人であれば、自ずと優先順位を下げる箇所だと思います。



そうしますと、ここケンリックサウンドに送られてくる、この手のタイプはどうしてもくすんでいることが多いです。このような部分は金ベラのような硬くて薄く、弾力性に富んだ板状のものに、ウエスを一巻きしてクリーニングします。ガチガチに固まっている埃の場合には、その塊に刃をそいれて取り除き、場合によってはパテ埋めしてタッチアップします。実際、塗装面は乾燥が進み、そのせいで剥がれてしまってるところがありますので、そのような部分もタッチアップを施します。この工程を経るとくすみが取れ、バッフル面の統一感が出て、生き生きとしてきます。この後、バックパネルの塗装、木部にオイルを塗布しました!












2013年10月24日木曜日

八天堂のジャム、クリームパン、 JBL名機4345レストア中

八天堂のクリームパンとジャムをいただきました。ジャムは夏みかんジャムで宮崎県産の日向夏を使用。一般的なマーマレードに比べ苦みが少なく、苦味と甘味がどちらも強烈にに前面に出てくるタイプではなく、爽やかな酸味とフレッシュさが特徴で、さらさらしていて、大変食べやすいジャムでした。





 一方クリームパンは、どんな圧力も自身の形状を変化させ受けいれる、柔らかくて甘い、パンというよりはスイーツに近いレベルです。カスタードは生クリームと、カスタードクリームがしつこくなくブレンドされ、しっとりしている割にはエアリーで、すっすっと食べることが出来ます。しっとりした生地とさらりとしたクリームの組み合わせが、口の中で一体となり、ぶつかり合うことなく美味しさのハーモニーを奏でます。

JBL 名機4345はサンディングを施しました。いつもより広い面積のため体全体を大きく動かすことになります。木粉を体に浴びながら、番手をだんだん細かくしていき、時々手で木肌を触って状態を確認します。ささくれやざらつき、その時点での番手に合わない感触が確認できたら、その部分をもう一度削ります。仕上げに近づくに連れて木肌がすべすべになってきて、赤子の肌のようです。角を崩さないように注意して、削り残しがないことを全体見渡して、大丈夫なことが確認できたらワックスを掛けます。第一段階終了。

↓サンディング直後









↓WAX塗布後