フェライトマグネットを備えていながらも、まるでアルニコマグネットであるかのようなシャープで滑らかな音再現ができるようになったJBL 4344を紹介します。
もちろん、いつものようにクロスオーバーネットワークのパーツはより音声信号が良好に流れる方向性、つまりコンデンサーや抵抗、インダクターに至るまで、巻線の向きを揃えるなどの地道な作業を行っております。
そして今回フェライトマグネットでありながら初めて、反転着磁の作業を実施しております。それこそが、この音の秘密です。ボイスコイルとの組み合わせで、本来はセンターがS極になっているものをコンプレションドライバーを除いた全てのスピーカーユニットにおいて、N極へ反転着磁しています。
コンプレッションドライバーのみをS極のままにする理由は、構造上、反転装着されたダイアフラムの内側からフェイズプラグを経由して音道を通るため、他ユニットとは元々ボイスコイルの装着向きが逆になっております。