2024年4月21日日曜日

ウーファー配置は上か?下か? JBL 4311 Best Woofer Position Up? Down? KENRICK's Thought ベストポジション ケンリックサウンド の考察



前回の動画コメント欄で、JBL 4311 のウーファーの配置について、純正のウーファー配置のような上寄せではなく、下寄せに配置することが望ましいかどうかについて質問がありました。これはさらに深堀する価値のある話題です。このトピックには重要な関連要素があり、個別の回答として残すのは賢明ではないと判断しました。そこで、このテーマに関する包括的なビデオを作成しましたので、フォロワーの皆さんと共有したいと思います。

4311レイアウトの天地が逆ではないかと思われますか? もしこの12インチ・ドライバーが本当に真のウーファーであるならば、確かに現在の位置とは逆の方が帯域合成が良くなるはずです。しかし、このドライバーはウーファーではありません。

まず前提として4311に用いられる標準純正ユニットである2212を便宜上ウーファーと呼んでいますが、実はJBL D123を始祖とする「フルレンジユニット」なのです。また、マルチウェイ構成で成立するようf0を下げる工夫として質量を伴うコーン塗布剤・アクアプラス処理が施されてはいますが、4311のシステムとして使用する場合でもクロスオーバーフィルターの類は一切介在せず、アンプから直結ダイレクトに全帯域信号が通るメインユニットであるわけです。

つまり指向性が高い中高域成分のエネルギー分布は最もこのユニットに集中します。一方、スコーカーとツイーターは拡散性が高く指向性の低いペーパードームコーンであることに加えて各々コンデンサー1個(8uFと3uF)の一次フィルターでハイパスさせた、中高域エッセンスをそっと添えているに過ぎません。ゆえに、この12インチドライバーが上部配置、リスニングポジションのより耳に近い位置へ底上げされていることで、かえって音像結合は自然になるわけです。そして、標準2122の代わりに今回インストールした動画に登場するカスタム版D131でさえ、わずか0.013mHのコイルをシリーズに噛まして(ローパス目的というよりも位相特性向上のため)いるものの、ほぼ全帯域通過します。

結論としては聴感上において、より自然に帯域合成が成され定位がまとまるのは、フルレンジドライバーが下部にレイアウトされ始める4312時代からであっても、むしろこの4311スタイルへ配置変更することなのです。なぜならば、3wayスピーカーと称されながらも実情は「フルレンジユニット+2」であり、低域のみならずヴォーカル領域である中高域までもが主役であるこのドライバーに集中するからです。スコーカー、ツイーターとのレベルマッチングもそれらを脇役として控えめにすることが、理想的な点音源に近いまとめ方ということになります。

よく、このユニット構成のレイアウトヴィジュアルからのみで早計判断し、「ウーファーが逆さまに配置されている」「スタジオ用スモールモニタースピーカーとして上部へ設置するためだけの天地逆構造だ」という、誤った認識をされる方がいますが、恐らく、JBL 4310を起点とした431Xシリーズの成り立ちを深く正しく理解できていなかったり、徹底した良否比較での実地経験が浅く、浅慮のまま、ただ空論をされているだけかと存じます。もし周囲にそのような方がいらっしゃれば、ぜひ伝えてあげてください。


In the comments section of the preceding video, you inquired as to the suitability of the woofer placement on the JBL 4311, specifically whether it is preferable to have the woofer positioned up instead of down as in the stock woofer placement. This is a question worthy of further investigation. This topic has important related factors, and we deemed it unwise to leave it as an individual answer. Consequently, we have created a comprehensive video on the subject that we would like to share with our followers.

Might I inquire as to whether you suspect that the 4311 layout is upside down? If this 12" driver is indeed a true woofer, it would certainly have better bandwidth synthesis in the opposite of its current position. However, this driver is not a woofer.

First of all, the 2212, the standard factory unit used in the 4311, is called a woofer for convenience, but it is actually a "full-range unit" originating from the JBL D123. Although the 2212 is treated with Aquaplas, a mass-added cone coating agent, to lower the f0 so that it can be used in a multi-way configuration, when used in a 4311 system, it does not involve any kind of crossover filter and is the main unit through which the full bandwidth signal is directly routed from the amplifier. This means that the mid- and high-frequency components are highly directional.

In other words, the energy distribution of the highly directional mid-high frequency components is most concentrated in this unit. On the other hand, the squawker and tweeter are only gently added mid-high frequency essences that are high-passed by a primary filter with a single capacitor which is 8 uF and 3 uF each, in addition to a paper dome cone with high diffusivity and low directivity. Therefore, the 12" driver is placed at the top, closer to the ear in the listening position, which makes the sound image coupling more natural. And even the custom D131 that appears in the video installed here instead of the standard 2122 has a 0.013 mH coil in the series (for phase response improvement rather than low-pass), but it passes almost the entire bandwidth.

In conclusion, it is this 4311 style arrangement, rather than the 4312 style, that allows for more natural bandwidth synthesis and localization in the listening experience, even after the 4312 era, when full-range drivers began to be laid out in the lower part of the speaker. This is because although it is called a 3 way speaker, it is actually a "full range plus 2" and not only the low frequency range but also the mid-high range, which is the vocal range, is concentrated on this driver, which is the main driver. The level matching with the squawker and tweeter should be kept moderate, with them playing a supporting role, which is the ideal way to put together a near point source.

Some people often make hasty judgments based solely on the visual layout of this speaker unit configuration and incorrectly believe that the woofer is placed upside down or that it is an upside-down structure for the purpose of installing it on top as a small monitor speaker for studio use. However, I believe that they are just making blanket statements without any deep and correct understanding of the origin of the 431X series, starting with the JBL 4310, or without any practical experience in thorough comparisons of the pros and cons. If you know someone who would fall into that category, please let them know.

2024年4月18日木曜日

Birdseye Maple KENRICK SOUND JBL 4311 Special Version w/ JBL D131, LE5-2, LE20-2 ケンリックサウンド カスタム 4311



Birdseye Maple KENRICK SOUND JBL 4311 Special Version w/ JBL D131, LE5-2, LE20-2 ケンリックサウンド カスタム 4311

2024年4月16日火曜日

お客様の声 神奈川県・浅見様 反転着磁フェライト版 ケンリックサウンド KRS 4344 早速お届け! Inverted magnetized Ferrite Ver. KENRICK SOUND 4344 Delivery







KENRICK SOUND Model 4344とSANSUI AU-X1111MOS VINTAGEを納品セッティングしました。接続ケーブルは全て当社オリジナルの純銀単線ケーブルです。専用設計のオーディオルームで思う存分お楽しみ頂けます。浅見様、この度は誠にありがとうございました。

【お客様のコメント】

浅見でございます。昨日は大変ありがとうございました。

改めて4344のすばらしさを、いや、”ケンリックサウンド”レストアのすばらしさを味わいました。これからいろいろな楽曲を聴くのが非常に楽しみになりました。また、いろいろなデジタル機器を試し聴きできたのは大変参考になりました。特に自分のシステムで聴くことができたのはとても良かったです。導入をしたいという気持ちが強いです。

JBL4344が発売された当時から、いつかは所有したいと思っていました。ですが、価格的に非常に高価でありまた設置スペース的にも困難でありあきらめておりました。が、60代半ばになり昔の気持ちをそろそろかなえてもいいかなと思うようになりました。

今の時、4344は当然作られていません。中古を探すしかありません。中古市場で探すとオークションやオーディオ店などいろいろな場面で見かけることができました。また、レストアもいろいろな店や会社などが行って中古品を販売していると気づきました。今でも買うことはできるんだなと安心は致しました。

しかし、単なる中古品を買っても故障を起こしたり、結局レストアに出さないといけないということになりかねないなと。

ではレストアを謳っているものは大丈夫なのか?と考えると、どういうレストアを行っているのか、どの程度まで音としてこだわっているのかがまったくわかりません。

どうしようかな?と思っていたところある時YouTubeの中に"ケンリックサウンド"という映像を見つけました。

まさにJBL4344で音楽を流している映像です。あっと思い、ケンリックサウンドさんのYouTube映像をいくつも見続けました。見ていると、あらゆる分野、角度からすべての部品や製作方法など、出てくる音を第一に考えレストアしていることがよく理解できました。

また、音とは直接関係ないであろう外観についても体裁を考え、まるで新品のような見た目にも気をつかっているということがうかがえました。

納品時の梱包も疎かにはしていないことが映像からわかります。

部品選び、レストア、納品まですべてにおいて手を抜かず神経を行き届かせているということです。

私は早速ケンリックサウンドさんに4344を購入したい旨をメールで送りました。

さっそく次の日、メールではなく細井社長から直々にお電話を頂きました。あまりの早さにびっくりしましたが、今日聴きに来ませんかという事にもびっくりしました。が、私も聴けるならぜひ聴きたいと思っていましたのでさっそく行きました。

YouTube映像と同じように素晴らしい鳴り方に感動したのを覚えています。即、購入申し込みです。しかし納品は6ヶ月から8ヶ月先ですと言われ、それもまたびっくりです。

しかし、それだけオーダーを抱えているということ、それだけ完璧なレストアで完成させようとしていることの表れだと納得しました。

約7か月後に納品されましたが、予想通りに我が家に、外観、発する音色、迫力、すべてに満足行くものが届きました。梱包も完璧でした。

長年の夢だった4344で聴きたいという夢が叶いました。

ほんとうにケンリックサウンドさんにお願いして良かったと思います。これだけ素晴らしい4344なので、これからは接続された機器群にもグレードアップを考えようと思います。それにも、またケンリックサウンドさんにお手伝いをお願いしたいと思います。

ほんとうにありがとうございました。



【ケンリックサウンドからのコメント】

浅見様、この度はケンリックサウンドスペシャル仕様のJBL 4344、KENRICK SOUND 4344のご注文、誠にありがとうございました。

7ヶ月という期間をお待たせ致しましたが、能力の高さから、届いてすぐに良い音であるという絶対的なアドバンテージを目の当たりにして頂けたと思います。

今後はデジタル再生機器周辺のアップグレードをお任せください。ありがとうございました。