2019年9月20日金曜日

ケンリックサウンド製作セーム革エッジの出張交換サービス 長野県・松本市 矢島様 JBL 4343AWX







ケンリックサウンドのオリジナル金型から製作する極上の最新版人工セーム革エッジのご紹介です。

15インチ、14インチと10インチのJBLユニットに特化した薄手で柔らかい人工セーム革エッジと専用ダンパーでのユニットエッジ修理を行うと、ウレタンエッジのような劣化が起こらず長きに渡り交換修理が不要となります。この半永久耐性の素材に支えられ、コーン紙を周囲で保持するエッジ部分の品質が安定することにより、コーン紙根元に存在するダンパーと呼ばれる制動を司るパーツの寿命も併せて向上します。

通常、ウレタンエッジが劣化して朽ち始めると、コーン紙の自重を支える力が衰え、全ての加重がダンパーにのし掛かることとなります。これにより蛇腹状のダンパーは変形・偏りを起こし、機能を失うことにつながるのです。さらに状況が悪化すると、ボイスコイルがマグネットギャップ内の所定位置からずれ、擦れ始めることによってコイル表層の絶縁コートが欠損、ボイスコイルのレアショートにまで発展します。この状況にまで陥ると原則的に修理対処法はマグネット・フレームを残して全てのパーツを入れ替える、リコーン作業となってしまいます。

ウレタンエッジを貼ってから1年ほどエージングした状態に近い当社の最新版人工セーム革エッジの音は、音質向上と耐久性向上の両面から優位性がある大変お薦めの修理サービスです。

基本的にはお客様にて対象となるスピーカーユニットを取り外して頂き、当社へお持ち込み、あるいは専用梱包段ボールキットにて輸送して頂きますが、出張にて取り外し、また修理後に組み付け、音出しチェックとセッティング診断、音質向上アドバイスとその作業も実施しております。

今回のお客様事例は、長野県・松本市にお住まいの矢島様宅にあるJBL 4343AWXのウーファー、そしてミッドバスを当社人工セーム革エッジに交換した結果です。

納期となる約2ヶ月間をお待ち頂いたかいもあり、とにかく素晴らしい鳴りが得られたことに感激してくださいました。


【お客様のコメント】

細井様

こんばんは、矢島です。
昨日は遠い所、スピーカーを取り付け、
調整に来て頂き、ありがとうございました。

お陰様で、以前の4343に蘇りました。
修理前より、音の透明感が、良くなった感じが致します。
修理して頂いて、本当に良かったと思っています。
また、こちらに来る機会がありましたら宜しくお願い致します。
是非、また来てください。お待ちしています。

フェラーリ、凄いです。凄く興奮してしまいました。
帰りの際、あのフェラーリの自然吸気の乾いた排気音素晴らしいです。
(※出張時は、官能のサウンドを奏でるV12エンジン『Ferrari GTC4 Lusso』もしくは同じくV12エンジン『Aston Martin Rapide S』でお届けしています)

本当にありがとうございました。



出張費用は相応にかかったとしても、皆様が最もお喜びくださるのは、アッテネーターの最適な位置決めについてです。当方は15年にわたりJBL43XX系のセッティングおよびアッテネーターでのバランス調整を日常的に行っておりますので、訪問先のお宅でも短時間、ものの5分ほどでベストチューニングを行います。それにより、左右の特性を整えるだけではなく、ボーカル定位の左右上下位置の確定と、ローエンド、ハイエンドの自然な引き上げができるようになります。

JBL 4344 Mk2、4344, 4343など434Xシリーズや、4320, 4331他、様々なモデルに対応いたします。それでは、人工セーム革エッジ交換を経て、アッテネーター調整を含む最適化バランスを終えた、抜けの良い音の響きを上記動画にてお確かめください。

【実施費用】

No.
品名
単位
単価
数量
金額
1
JBL 2231A 人工セーム革エッジ交換
¥28,500
2
¥57,000
2
JBL 2121 人工セーム革エッジ交換
¥28,000
2
¥56,000
3
JBL 2231A/2121 ダンパー交換
(ダストフィルター交換を含む)
¥15,000
4
¥60,000
4
JBL 2231A、2121 フレームヘアライン再研磨
¥2,500
4
¥10,000
5
出張取外工賃
¥45,000
1
¥45,000
6
出張組付・音出し診断・音質向上工賃
¥45,000
1
¥45,000
 
小計
¥273,000
 
消費税
¥21,840
 
税込合計
¥294,840

2019年9月18日水曜日

お客様の声 神奈川県 矢崎様 JBL 4425 オーバーホール・HFバックチャンバー無垢アルミ青銅化











このたびはJBL 4425のオーバーホールならびに、カスタムアップグレードのご依頼誠にありがとうございました。矢崎様は、2013年に当社でJBL 4425のウーファーエッジを半永久耐性素材にて貼り替え交換させていただいたお客様です。今回は、スピーカー全体をお預かりしてトータルで作業を行う運びとなりました。

以下リンク先にある当社取り扱い品の完成型アップグレードJBL 4425を目安に、ドライバータンジェンシャルダイヤフラム交換、そしてドライバーアルミ青銅無垢チャンバー変更をはじめとして、ネットワークコンデンサーをJantzen Silver Z capに揃え、ファインメットカットコアコイルによるフィルターやテフロン銀メッキ線での背部配線引き回しなど、豊富な作業を実施致しました。

JBL 4425 アルミ青銅バックカバー&タンジェンシャルフラム, ファインメットコイル & Mundorf MCap EVO Silver/Gold/Oil 専用ネットワーク

澄み渡る出音と、余裕ある再現力をどうぞお楽しみください。今後とも、よろしくお願い致します。


【お客様のコメント】

ケンリックサウンド 細井 様

本日、オーバーホール、ダイアフラムのタンジェンシャルエッジ・アルミ素材のダイアフラムへの交換、プラスチック製のバックカバーからロスが起きないアルミ青銅削り出しバックカバーへの交換、背面端子のグレードアップを終えた、JBL4425 納品いただきました。ありがとうございました。

まだ数曲しか聴いていませんが、高音が澄んだ感じになったような気がいたします。

セッティングした我が家のJBL4425の写真を添付いたします。JBL4425の内側にあるB&WはAVアンプに繋げたTV用です。

矢崎


2019年9月17日火曜日

9/18(水)明日開店!東京・雪が谷大塚 Jazz & Cafe 『SlowBoat (スローボート) 』 墨黒仕上 ケンリックサウンドカスタム JBL 4331

























ケンリックサウンドがある最寄り駅、東急池上線・長原駅から移動すること、わずか3駅。雪が谷大塚駅からほど近い東京・南雪谷の住宅街一角に隠れ家的な、Jazz & Cafe 『SlowBoat (スローボート) 』が、明日9/18(水)13時よりオープンいたします。

以前よりオープンに向けて準備を進められていたオーナーの砂原様は、今年3月に当社より、JBLカスタムアップグレードのスピーカー『墨黒仕上 JBL 4331 アルニコ再着磁 D130 + 075 Mundorf MCap EVO Silver/Gold/Oil』と専用ウォールナット無垢スタンドを導入してくださいました。約半年の待機期間を経て、このスピーカーが活躍し始めます。

Accuphaseのプリメインアンプ「E-370」とプレーヤー各種については、これまで砂原様がご使用になっていたものを組み合わされています。主にアナログ再生がメインとなるスペースです。どうぞお立ち寄りください。

Jazz & Cafe "SlowBoat" (スロー・ボート)
〒145-0066 東京都大田区南雪谷1-3-16
電話番号:03-6421-8193
営業時間 :13:00 - 21:00
定休日:毎週月曜日 第1・第3火曜日

2019年9月3日火曜日

お客様の声 東京都 石畑様 JBL 4311 レストア・オーバーホールご依頼 スピーカーチューンでの音質変化 感想コメント



石畑様、この度はJBL 4311のレストアを依頼してくださいまして、誠にありがとうございました。

キャビネットの新品仕上げから、アッテネーターやCMC大型金メッキ端子、コンデンサー交換、テフロン銀メッキ内部配線の交換、そして、ウーファー、スコーカーとツィーターのエッジダンプ再調整を行い振幅可動範囲を整え直すことで、この動画の出音が確保されています。

とりわけ、コンデンサーの極性統一とアッテネーターの極性矯正により軽やかで深みある音の追求が可能です。石畑様にも直接コンデンサーの銘柄による音質の違いを体感して頂き、高価であってもやはり効果が高いハイグレード品をご選択頂きました。ただの修理ではなく、単なる音質改善でもない、各素子が持つ音のキャラクターを意識しながら最終的な音を引き出すさまは、まるでマエストロのようだと考えております。

こうして、当社ショウルームで完成後の出音を確認された石畑様は、想像以上の代わり映えに驚かれていました。

どうぞ、これからまた末永くお使いください。ありがとうございました。

2019年8月5日月曜日

お客様の声 広島県 青木様 JBL S101用 ウォールナット総無垢スタンドご購入



【お客様のコメント】

ケンリックサウンド株式会社
細井 研志 様

オーダーしたスピーカースタンドを設置しました。
サイズもぴったりでした。

ウォールナットの色合いが、S101とぴったりで、とても気に入りました。
ウッドのスタンドは、くっきりしながらも柔らかい音色です。

これから聴き込んで、JBLの響きを楽しみたいと思っています。

ありがとうございました。



【ケンリックサウンドからのコメント】

青木様

長らくお待たせ致しましたが、ご希望に添う製品を納めることが出来て安心致しました。

佇まいがお部屋の雰囲気ともマッチしていて素敵ですね。

次回は是非、S101スピーカーのオーバーホールや、音質向上のカスタムアップグレードもご検討ください。

この度は誠にありがとうございました。


買取のお客様 思い出のスピーカー 北海道・栗岡様 JBL 4425





【お客様のコメント】

この度、叔父が亡くなり、趣味だったオーディオ機器も処分する運びとなりました。それでも、今回ケンリックサウンド様のホームページを発見し、買い取りを依頼できることを知りました。JBLのスピーカーを専門に扱っておられるということで、信頼できると直感いたしました。きっと、叔父が長年愛用してきたこの4425もリペアされて誰かに愛用してもらえると思いました。

私自身、オーディオ機器に明るくはありませんが、叔父から「JBLのスピーカーは、他のと全く違う音を出すんだぞ」と、何度も言われた記憶があります。

叔父は、ブルーレイ、DVD、LD、ビデオなどで2万本以上の映画タイトルを保有していましたので、若いころには何度もプロジェクターで投影された映画館さながらの迫力で見させてもらっていました。でも、その音は違うスピーカーで鳴らしていました。このスピーカーで聞くのはJAZZの時だと言っていたのも印象的で、音のこだわりもあったんだなと思います。

私自身が修理依頼をして、個人で使用できればいいのですが、いまの住居にはスペースがなくそれもかないません。きっと、また誰か、こだわりのある人に購入していただけると信じつつ、ケンクリックサウンド様に買い取りしていただけるということで、安心しております。

ありがとうごさいます。



【ケンリックサウンドからのコメント】

栗岡様

この度は、JBLスピーカーの買取ご依頼を誠にありがとうございます。

大切にお使いだった方の想いは、当社で新品同様に生まれ変わるスピーカーに、そのまま継承されます。ただ右から左へとものだけを流す業者とは異なり、外観へも音へも、その気持ちが現れると思います。

栗岡様、この度は買い取りをご依頼くださりまして感謝いたします。栗岡様ご自身でもJBLスピーカーに興味を持たれる将来がありましたら、是非お声掛けください。宜しくお願いいたします。

2019年7月30日火曜日

まもなく出荷のスピーカー、JBL 4343ASFと、JBL 4311B



まもなく出荷のスピーカー、売約のJBL 4343ASFと、お客様からのお預かりJBL 4311Bです。新品同様に生まれ変わり、オール・リコーン、トランス式アッテネーターに換装され、最高にチューンナップされた個体です。楽しみにお待ちください。

買取のお客様 思い出のスピーカー 神奈川県・S様 JBL 4312 Mk2



【お客様のコメント】

長年愛用したSPを手放すことになり近所の買取業者ではなくケンリックサウンドを選んだ理由は、きちんと整備や修理をして再び愛機を蘇らせることができる技術を持った店に譲りたいとの思いがあったからです。

実際に店舗に持ち込んで私の愛機の扱いが丁寧であり、店舗には数多くのSPが修理を待っていることなど、この店なら私が大事してきたSPを生かしていただけると確信いたしました。遠方から来たかいがありました。また対応していただいたスタッフも気持ちのよい方々で好感が持てました。



【ケンリックサウンドからのコメント】

S様

この度は、JBLスピーカーの買取ご依頼を誠にありがとうございます。

昨日、電話で買取のご相談を頂戴して、そのまま当日に直接持込みしてくださいました。コーン紙の破れなど見受けられるもの、ずっと大切にしてこられた様子が伝わってまいりました。

JBL 4312 MkIIは、当社でもスペシャルカスタムスピーカーのベースモデルとして大いに生かせる貴重なモデルです。新品以上に再び生まれ変わる日が待ち遠しいです。

S様、この度は買い取りをご依頼くださりまして感謝いたします。またいつかJBLスピーカーをお求めになる将来がありましたら、改めてお声掛けください。お待ちしております。

2019年7月12日金曜日

ウーファー、ミッドバスのエッジ交換について Refoaming the woofers and mid-range drivers

ケンリックサウンドの熊木です。
This is Kumaki from Kenrick Sound.

本日のブログではエッジ交換をする際にウーファー、ミッドバスの同時交換をお勧めする理由を説明したいと思います。
Today I will write about why we recommend both the woofers and the mid-range drivers to have their foams changed at the same timing.


上の写真は当社で特別に製作している人工セーム革エッジ、15インチウーファー用と10インチミッドバス用のものです。
In the photo above are the artificial leather foams that we have originally made for 15 inch woofers and the 10 inch mid-range drivers.


こちらの写真で見られる様に、お客様がエッジ交換を依頼される際はウレタン製のエッジが経年劣化で朽ちている状態がほとんどのケースです。
As you can see in the photo, in most cases when the customers ask us to change the foams of their speaker components, the original urethane foams have deteriorated.

場合によってはウーファーのみボロボロになっており、ミッドバスは一見異変がないように見えることもあります。
Sometimes, the woofer's foams have completely crumbled away, but the mid-range driver's foams seem as if there is no problem.

しかしながら、同期間使用されていたミッドバスのエッジは外観上問題なさそうに見えても、同じように経年劣化していることが予測されます。
Although they appear to have no problem by the looks of the exterior, parts that aren't visible may be deteriorated.

その様な状況でウーファーのみエッジが新品になってしまうと、本来のスピーカーのバランスがくずれてしまいます。
If only the woofer's foams become new, the balance of the speaker will be broken, and will not be able to play how it was designed to.

当社の人工セーム革エッジは音質、耐久性、共にウレタンを凌ぐクオリティです。ボロボロに劣化する心配が無く、良質な音を楽しむことができます。
Our original artificial leather foams have better sound quality and durability than urethane foams, so you can enjoy high quality sound without fearing the deterioration of the foams.

スピーカーをベストな状態で使用していただくためにも、エッジ交換は全てのユニットを同時に行うことをおすすめします。
From the reasons above, we recommend that you have the foams of woofers and mid-range drivers changed at the same timing.



2019年6月24日月曜日

スピーカーユニットの着磁 Remagnetizing the speaker components

こんにちは、ケンリックサウンドの熊木です。
Hello everyone, this is Kumaki from Kenrick Sound.

今日のブログでは先日実施した着磁作業について書きます。
Today I will write about the remagnetizing process we apply on our speakers.


これらが脱磁/着磁に使用する機械です。
This is the machine used to demagnetize, and magnetize magnets.

まず、各スピーカーユニットの磁束密度を測ります。
First, we measure the magnetic flux of each speaker component.


マグネットのギャップ内、4箇所の磁束密度を計測し、記録を取ります。
We take the measurements from 4 different points in each magnet gaps.

次に脱磁をします。一度磁力を抜き切ります。
The next step is to demagnetize the speaker magnets.


こちらの写真は脱磁されたスピーカーマグネットの磁束密度を計測している様子。数値が下がっていることから磁力がほとんど抜かれていることが分かります。
The speaker magnet in this photo has been demagnetized.  As you can see, the measurement of the magnetic flux is close to zero.


最後に改めて着磁を行い、しっかりと磁束密度が上がっている事を確認します。こちらもしっかりとデータを記録。前回のブログでも述べたように、適切な電圧と印加時間の条件、コイルとコンデンサーの組み合わせを駆使しなければ思うように磁力を与えられません。
Lastly, we remagnetize the speakers.  As I wrote in my last blog article, if we do not use the correct set-up of capacitors, coils, applied voltage, and applied time for the magnet, the magnetic flux will not be inserted correctly.

2019年6月23日日曜日

「価格帯の低い普及製品も作ってくれませんか?」との問い合わせに向けた回答



当社のYouTubeのチャンネルを見てくださる方から、こんな問いかけを頂戴しました。

「ケンリックさん普及機も考えてくれませんか?」

この方の年の頃は分かりませんが、今の若者がスマホやポータブルプレーヤーばかりで音楽を聴いていて、真のオーディオの良さを知らぬまま育つ世の中に、この先高級オーディオの世界は存続していくのでしょうか?という憂いから沸いた投げかけでした。

私が回答した内容はそのままブログでもご紹介したいので、掲載することに致します。



お問い合わせありがとうございます。現在では信じがたいですが、かつては家電メーカーもこぞってオーディオ部門が活気づき、ラジオやテレビCMでもバンバンとオーディオ機器の情報が飛び交っていました。

若者は本格システムに憧れ、秋葉原の店頭や行きつけのオーディオショップで新製品を拝み、一杯のコーヒーだけで良い音を浴びようとジャズ喫茶に入り浸るような文化がありました。

いつかは自分の部屋に、あの音を実現するのだと夢見つつ、穴が空くほどカタログ資料を読み尽くし、やっとの思いで一生懸命に働いたお金で大枚叩いて憧れを実現する、そんな気概がみなぎっていた時代だからこそ、良いものが、何とか無理すれば買える価格帯にも迷ってしまうほど豊富に揃っていたものです。

やがて若者は現実主義で保守的に変化し、無駄を嫌って合理性を唱え、夢や願望を持たなくなりました。オーディオ文化も縮小して、家電メーカーは撤退、国産ブランドは数えるのみに、そしてお手軽な格安中華機器か、超ハイエンド機器に二分されるような構図に行き着きました。

質の良い普及機が成立するのは需要のマスが十分大きく、高級機との製造バランスを保てる土壌があればこそです。とりわけ、当社のようなガレージメーカーは、手広く器用な展開を試みればたちどころに質が疎かとなり空回りの末、淘汰されるのは目に見えています。

売れるか売れないかというビジネスベースの思想以前に、私自身が心から欲しいと感じ得る音を作らなければ、自分の会社の存在意義はないと考えています。従って、こだわりの果てのコストがそのまま価格に乗じてしまうことについては、申し訳ありませんが止む無しと捉えております。



ともするとブームが去ったオーディオ業界を嘆いた後ろ向きな意見と思われるかも知れませんが、変に競争が激化する中で無理をした製品作りをするよりも、じっくりと腰を据えて最高を目指せる今の温度の方が私には過ごしやすく、お客様にも落ち着いて良い音へと誘っていけると考えているのです。

2019年6月13日木曜日

スピーカーユニットの着磁準備 Preparing the speaker components to be remagnetized

ケンリックサウンドの熊木です。
This is Kumaki from Kenrick Sound.

本日、ケンリックサウンドではスピーカーマグネットの着磁に向けた準備を進めています。
Today in Kenrick Sound, we are preparing for our speakers to get remagnetized.

長年使用したスピーカーのマグネットは減磁している可能性があり(特にアルニコマグネット)、正しく再着磁をすることによって(適切な電圧と印加時間の条件、組み合わせのコイルとコンデンサーがユニットごとに異なる)本来の磁力を取り戻し、スピーカーの持つ潜在能力を発揮することが可能となります。
Speakers that have been used for decades have a possiblity that its magnetic flux density has decreased (epecially Alnico magnets).  By remagnetizing the speakers(the set-up of capacitors, coils, applied voltage, and applied time varies for each speaker component), you will be able to pull out the full potential the speakers possess.

それに加えて、再着磁によりスピーカーユニット左右の磁束密度を整えることも狙えるのです。
Not only that, by remagnetizing the speaker components, you can adjust the balance of both channels, if there is a difference of density between the two.


大変多い数のスピーカーユニットを再着磁するために、下ごしらえだけでも丸一日がかかります。この写真に写っているのは準備を終えたごく一部のユニットたちです。実際にはこれの約3倍が総数です。
Since there are so many speakers to get remagnetized, just the preparation will take a whole day. This is just a portion of the speakers we are doing this time.


こちらの写真は、元々プラスチック製であるスロート部品を、アルミニウム青銅削り出し品へと交換するJBL 375 コンプレッションドライバーの、バラし作業過程です。
These JBL 375 compression drivers are being prepared to have its original plastic throats changed to aluminum bronze material.


着磁準備のためにバラしを終えたJBL 2402ツィーターです。
These are some JBL 2402 tweeters ready to be remagnetized.

次回のブログでは着磁そのものの様子を紹介したいと思います。
In my next blog article, I will write about the remagnetizing process.

2019年5月28日火曜日

JBL C37 Rhodes ローズ & JBL 4333BWX 出荷向け梱包完了



YouTubeでその存在を知り、音に驚きそのまま即時購入されるまでに至ったお客様のスピーカー「異次元音質 JBL C37 Rhodes ローズ 新品精巧リプロダクト 超豪勢ネットワーク&マリングレード米松合板」が先ほど梱包完了致しました。合わせて、長らくオーバーホール修理でお預かりしていたJBL 4333BWXの梱包も完了したところです。

当社定休日明けの明後日5/30(木)に旅立ちますので、どうぞ楽しみにお待ちください。

JBL 4350 初期型&最初期型ホワイトコーンモデル 米国工房より到着





ケンリックサウンド米国工房にて作られた、希少なブラックバッフル&ホワイトコーンの「JBL 4350 最初期型ホワイトコーンモデル精巧リプロダクション」と、ブルーバッフルに変更となった後の「JBL 4350 初期型ホワイトコーンモデル精巧リプロダクション」の2ペアが、同時に東京のオフィスに到着しました。

この2ペアは、あらかた完成していますが、これからネットワークを最新の仕様で製作して全てが完成となります。

2019年5月12日日曜日

お客様の声 大阪府 小西様 JBL 4311スペシャルカスタム品ご購入



2015年3月に『最高峰カスタム4311の驚愕音 D131搭載フルアルニコ ハイエンド』を購入してくださった、大阪府の小西様よりコメントを頂戴しました。

4年間じっくり手間と時間をかけて理想的な音を完成させたお喜びの声です。組合わされている機器や選定されたケーブルなどの説明を読むにつれ、小西様が苦労して到達されたその音を私も聴いてみたくなりました。

きっとまだまだ素晴らしい音を聴かせてくれる能力を秘めておりますので、お近くを立ち寄った際には少しお邪魔させて頂き、出来るお手伝いがあれば協力させてください。

この度はご丁寧なコメントに感謝致します。ありがとうございました。


【お客様のコメント】

ケンリックサウンド様

その節はお世話になりました。御社からJBL4311を購入させて頂いた日から随分と経ちましたがようやく自分の求めていた音に辿り着きましたのでコメントさせて頂きます。

100%の満足感を得るためにスピーカーが届いた日から音出しの探求をしてきました。去年に家を建替えまして狭い自分部屋ですが防音室のしっかりした音出しの出来る環境を得ました。

素直で飽きの来ない音とフラットな帯域を追求した300B使用の真空管パワーアンプを製作依頼致しました。

電源コンセントや電源ケーブルはもちろん特に信号ケーブルやスピーカーケーブルは音に色のない物を選んでいます。

色々と苦労はありましたが現在では最高のサウンドを奏でております。機器達の調和した音を御社製のJBL4311は見事なまでに鳴らしてくれています。

特に楽器のタッチや響き、音色が忠実に再現されていますので心地よいです。

お世辞は言うつもりはありませんが本当に素晴らしい音を奏でてくれています。

友人にも視聴してもらいましたがビックリしておりました。とにかく低域から高域に至るまでしっかりと楽器ごとの音を奏で演奏者の癖までもが手に取るようにわかります。

それにスピーカーからじゃなくて空間で鳴り、しっかり締まった音なんです。

夢のような音を手に入れる事が出来た事を感謝しております。
また、何かありましたら今後ともよろしくお願い致します。


2019年5月3日金曜日

お客様の声 茨城県 山中様 JBL 4320スペシャルカスタム品&専用ウォールナット無垢スタンド購入



昨年11月のこと、以下商品を当社ウェブページに掲載直後、複数のお客様からほぼ同時に注文を頂いたため、茨城県の山中様にはタッチの差でスピーカーをご用意することが出来ませんでした。

KENRICK 人気カスタム JBL 4320 アルニコ再着磁 D130 + 075 Mundorf MCap EVO Silver/Gold/Oil

そこで別途新たに製作する同型機種をお待ち頂く運びとなり、ようやく先月初旬にお届けすることが出来ました。大変長らくお待たせして申し訳ありませんでしたが、ご満足頂けたようで何よりです。

山中様、今後とも宜しくお願いいたします。


【お客様のコメント】

ケンリックサウンド様

お世話になっております。連絡遅くなりましたが、ご報告いたします。

スタンドと4320が無事到着し、GW真っ只中、そのサウンドを満喫しております。

お叱りを受けるようなシステムですが、クリアで重厚な高音と低音の伸びが心地よいです。

仕上がりも綺麗で、素晴らしい作品をお送りいただき、本当にありがとうございます。

今後、アンプ等の充実を図っていこうと思います。


2019年4月20日土曜日

心地よい大音量 麻布十番『AlNiCan Rhodes Bar』アルニカン・ローズ・バーの最新事情



東京・麻布十番の『AlNiCan Rhodes Bar (アルニカン・ローズ・バー)』の店内最新事情をお届けします。メインのスピーカー、JBLローズを背面からライトアップする照明が備わり、店名のロゴが大きなサインで店先に導入され、ますます雰囲気が固まってきたと思います。

前回と繰り返しの表現となってしまいますが、大音量なのにすんなり会話が出来てしまう、実に抜けの良い音であることが特長です。動画からも伝わるように、お客様同士の会話と、スピーカーからの音楽再生音はまるで別録りして重ねたかのように、明瞭でバランス良く飛び交っている様子が表れています。

一瞬のうちに空気中に放たれて、次の瞬間潔く経ち消える、そんな後腐れのない生に近い性質の音だからこそ、長時間でも聴き疲れせずに楽しめるのだと感じます。

お店の基礎的な情報は、店舗オープン時のブログをご参照ください。

〒106-0045 東京都港区麻布十番2-18−1-B1F
電話番号:03-6435-3905
営業時間:17:00 - 26:00
定休日:ほぼ年中無休
場所地図 : https://goo.gl/maps/NTtLDW3CkSp

2019年4月12日金曜日

お客様からの頂き物、最近完成したスピーカーユニット修理 Pineapple cake given to us by a visitor from Taiwan, and recently completed speakers

ケンリックサウンドの熊木です。
This is Kumaki from Kenrick Sound.


こちらの写真は先日来店された台湾のお客様からいただいた台湾名物パイナップルケーキです。今まで食べたことあるパイナップルケーキの中でも特に上品なお味で、コーヒーとの相性も抜群で大変美味しくいただきました。ありがとうございます。
These pineapple cakes were given to us by a visitor from Taiwan. Pineapple cake is a famous confectionery in Taiwan, and these in particular were very delicious and was one of the best pineapple cake I've had. All of the staff enjoyed it, thanks very much to the customer for visiting and bringing us the cake.

連日、多くのお問い合わせありがとうございます。おかげさまで、大変忙しく作業をさせていただいてます。
Thanks to all of our customers, we have been kept very busy;  and there is nothing more thankful than that.

以下は最近エッジ交換修理が完了したスピーカーユニットの紹介です。
Below are recently completed speaker units.


[ JBL 2231A ]
人工セーム革エッジ交換
ダンパー交換
New artifical leather surrounds
New speaker spiders


[ JBL 2121 ]
人工セーム革エッジ交換
ダンパー交換
New artifical leather surrounds
New speaker spiders


[ JBL 128H ]
クロスエッジ交換
New cloth surrounds


[ JBL ME150H ]
人工セーム革エッジ交換
New artifical leather surrounds

スピーカー修理のご依頼はシステム全体、又はユニット単体でも受け付けておりますので、お手持ちのスピーカーで気になるところがございましたら是非ともご相談くださいませ。
We can do restorations for the whole system, or repairs on speakers by themselves.  If you have any interests or questions you want to ask, feel free to let us know.

2019年4月11日木曜日

スピーカーユニット内 ダストフィルター交換の必要性 The need to change dust filters of speaker component

ケンリックサウンドの熊木です。
Hello, this is Kumaki from Kenrick Sound.

本日のブログではダストフィルター交換の必要性について説明したいと思います。
In today's blog, I would like to talk about the need to change the dust filter of your speaker unit.

スピーカーユニットにはマグネットのセンターポールに大きな空気孔があるタイプのものがあります。当社で扱っている多くのJBLユニットもこれに該当します。
Some speaker components are designed with a big hole - vent in the center pole of the magnet, and many of the JBL components that we work on have that characteristic.

スピーカーに信号が入るとコーン紙がピストン運動を行いますが、空気の逃げ道を作ることによってコーン紙の動きを阻害しないために設けられた孔です。この孔からゴミや埃が入るのを防ぐために、ダストフィルターが備わっています。しかし、このダストフィルター自体もJBLオリジナルエッジ同様のウレタンスポンジ素材のため経年劣化によって朽ち、ゴミとなり落ちた先の狭いギャップ内にて固着して異音の原因になってしまうことがあるのです。
The reason for the vent is that when there is a signal put into the speakers, the speaker cone moves in a piston motion vertically. There is a hole, so the air inside can get out and not interfere with the speaker cone's movement.


上の写真のようにスポンジ素材のフィルターがついていることがあります。
As you can see from the photo above, sometimes there is a filter made of sponge on these holes.


このように朽ちてしまい、底に落ちてしまっていることも。
They may deteriorate, and sometimes are found completely loose.


朽ちたダストフィルターや古い接着剤を完全に除去し、綺麗に掃除をして、朽ちる心配のないポリプロピレン材のメッシュへと貼り替えます。
We will clean thoroughly and install a new polypropylene mesh net that has no worries of deteriorating.