2021年12月25日土曜日

完成!小型2Wayの再現域を超えたケンリックサウンドカスタムスピーカーの音 JBL Ti1000 - Fabulous!! KENRICK Tuned Pair has been Completed



前回のブログで紹介した、お客様からお預かりしているJBL Ti1000のチューンナップが完成して、両チャンネル揃えて再生・撮影を行いました。このスピーカーの後ろにある15インチダブルウーファーであるJBL 4350が鳴っているのかと錯覚するほど、壮大なスケールの出音が実現しました。

2021年12月24日金曜日

JBL 4350A、Exclusive model 2401 twin のネットワーク作業 JBL 4350A, Exclusive model 2401 twin crossover works


JBL 4350Aネットワークの各ボード上での配線が完了しました。キャビネットへ組み込むまで配線できない部分は仮配線で繋ぎ、現時点で正しく配線ができているか確認するためにネットワークフィルターの特性を測定します。
The wiring of each board of the JBL 4350A crossovers has finished. Since I can not proceed with the wiring until they are installed into the speaker cabinet, I will temporary wire the other components and test the crossover filters to make sure everything is done correctly.


こちらの写真が仮配線をして測定している状態です。
This is a photo from the testing process.

測定を終えましたので、キャビネットへ組み込み、実際にスピーカーユニットを取り付けて、音を出しながら、キャビネット外部へ取り付けるコイル、抵抗やコンデンサーの配置を決める必要がります。
The testing of the wiring has finished, so now we have to decide where to place the coils, resistors, and capacitors will be placed on the rear of the cabinet. It will be done by installing the speaker drivers and actually listening to the sound.


テストするにあたって全てのパーツの取付が完了しました。再度測定を行い、問題がないことを確認したら各スピーカーユニットを取り付けます。
I have installed the necessary parts for the test sequence, I will check the wiring again, and then we will start to install the drivers.


こちらの写真はExclusive model 2401 twin用の ネットワークを準備している様子です。
In this photo, I am preparing the crossovers to get tuned for the Exclusive model 2401 twin speakers that we are building now.

2021年12月22日水曜日

ケンリックサウンドからメリークリスマス!来年も最高水準の音質をお届け! We wish all of KENRICK SOUND & JBL fans a Merry Christmas!! 2021



完全シングルアンプ駆動可能なJBL 4350Aが完成しました。この動画では出力25Wの845真空管アンプで、ダブルウーファーを含む4WAY5スピーカーユニット全てを鳴らしています。

Today's KRS ケンリックサウンド作業風景 大型JBLスピーカー入れ替え移動中 Swap positions of Large JBL Speakers in KENRICK Showroom



場所が限られているため、これだけ大型スピーカーが所狭しと占拠すると、作業を行うためにその都度効率よく移動する作業が必要です。まるでパズルゲーム『倉庫番』さながらです。

スピーカー空気録音比較 JBL Ti1000 JBL純正 対 ケンリックサウンドカスタム 音の良さの秘密



お客様からお預かりしているJBL Ti1000のチューンナップを進めています。純銀単線バスバーや、アルニコマグネット・ベリリウム合金ツィーターに、シンプル・ハイグレード・パーツのネットワーク構成が織りなす音は、クセがなく伸びやかさが俄然優れています。もうじき、さらに片側のチャンネルも完成しますので、両チャンネル揃えて再生・撮影を行います。

2021年12月16日木曜日

お客様の声 香港・トニー様 JBLパラゴン遠隔セットアップ Customer review from Hong Kong posted by Tony who ordered Upgrading his JBL Paragon crossover networks and speaker components









私は幸運にも2016年に米国からオリジナルのJBLパラゴン(シリアルナンバーが揃っているもの)を入手できました。香港に到着するまでに数か月間かかり、再生するまでにさらに1年かかりました。

その年、ケンリックサウンドの細井研志さんには大変助けられました。私はすべてのスピーカーユニットとネットワークを香港から日本に送る手配をしました。各ユニットのマグネット再着磁とウーファーのリコーン他、全てのレストアが完了した新品同様のユニットとネットワークは非常に効率的に戻ってきました。

パラゴンを再度セットアップして鳴らすまでには、さらに18か月かかりました。研志さんからメールでパラゴンを鳴らしている動画を送信するように依頼されました。彼はこの動画から鳴る音だけで、クロスオーバーネットワークの結線極性と電源ケーブルのプラグ極性の良否方向を耳で聴いて判断するためであり、私が適切にベストな結線を行うための演習でした。1ステップずつ段階的に私を案内してくれました。

これによりパラゴンは、これまでにないサウンドで、堅牢でありながらバランスの取れたサウンドで、本物の人間の声や楽器に非常に近いサウンドになっています。研志さんの忍耐強い努力とプロ意識のおかげにより、これは私が今まで所有した中で最高のスピーカーになりました!


I was lucky enough to acquire an original Paragon (with low and matching numbers) from the US in 2016, it took quite a few months for it to arrive in HK and another year for it to be refurbished.

 During that year Kenji Hosoi from Kenrick Sound was very helpful. I arranged for all the units to be sent to Japan from HK and they were sent back very efficiently to me re-magnetized and re-coned, together with a brand now set of crossovers, as well as a set of accessories.

It took me another 18 months to set up the Paragon again and then to run it in. After that I sent an email to Kenji who asked me to send him some videos, which I did. After that, he took me through, step by step, in an exercise to rewire the crossovers and the power cables to my power amps.

The Paragon is now sounding as never before, with robust yet balanced sound, very close to the real human voice and to real musical instruments. This is best speaker I have ever owned, thanks to Kenji's patient efforts and professionalism!

JBL 4345 (2245H) アルミボビンボイスコイルの問題点を改善 渦電流による電磁ブレーキ Aluminum Bobbin Voice Coil Occurs Unwanted Braking



JBL 4345に使われる18インチ(46cm)口径のフェライト・マグネット・ウーファー2245Hには、その大きな質量の振幅を制動する目的でアルミボビンの4インチボイスコイルが用いられます。

常磁性体でアルミニウムは磁界にさらされると、渦電流が発生して反発力となる磁力が発生します。これにより、本来はリニアに反応しなければいけない音声信号への追従が鈍重になり、電流の流れが滞ることで他帯域ユニットの動作そのものを悪くする足かせとなってしまいます。

これをカプトンボビン・ボイスコイルへと交換した時の音の優位性に関する動画です。

2021年12月14日火曜日

JBL 275Nd (4344 Mk2) 標準品からケンリックサウンド・アルミ・タンジェンシャル振動板への交換 音の優位性 Diaphragm : Diamond VS. Tangential



JBL 4344 Mk2に使われる中高域コンプレッションドライバー275Ndには、ダンプ目的で質量系塗料アクアプラスを塗布されたチタン素材ダイヤモンド形状エッジ・ダイアフラムが用いられます。これを、ケンリックサウンドのアルミ素材タンジェンシャル形状エッジ・ダイアフラムへ交換した際の音の優位性についての動画です。

2021年12月13日月曜日

お客様の声 10年越しの夢『ケンリックサウンド』を導入 福岡県・ヘアーサロン『ロイヤル』塚本様 新開発アルニコ・ベリリウムツイーター搭載オールアルニコ JBL 4312 Mk2 他システム一式

























福岡県・ヘアーサロン・ロイヤルさんに、現在販売中のJBL 4312Aと同一カスタムスピーカーであるJBL 4312 MkIIスペシャルを納品しました。スピーカーのみならず、ケンリックサウンドチューン845真空管アンプ、PC2台体制 KENRICK Diretta ASIO による音楽再生システムなど、システム一式で購入いただきました。最高の音空間になったと思います。

動画中でも語って頂きましたように、オーナーの塚本様は「いつかはケンリックサウンド!」を、この10年ずっと思い描いてこられました。ついに、10年越しの夢が叶った理想の空間は、申し分ない音に満たされ、塚本様を頼って集まるこだわりのお客様に支持されていくことと思います。

塚本様、この度は誠にありがとうございました。今後とも宜しくお願いいたします。

Hair Salon "ROYAL"
〒814-0021
福岡県福岡市早良区荒江3丁目28−13
092-822-0345
https://barber-shop-3482.business.site/

LINEでの予約が可能です(ID : btwqf920)

2021年12月10日金曜日

お客様の声 東京・浅草 バンディ様 新開発アルニコ・ベリリウムツイーター搭載オールアルニコ ピアノブラックJBL 4311 他システム一式















【お客様のコメント】

『まったく後悔はしないから、早く振り込め!』

7ヶ月前、そこそこの金額をKenrick Soundさんへ振り込むことを迷いに迷っていた自分へ、今の自分が言いたい一言です。

自分は俗に言う“オーディオマニア”ではありません。

もちろんオーディオは好きですが、特に高級なシステムを組んでいるわけではなく、オーディオに興味がない人よりは『もうちょっと良い音で聴きたいな〜』と、普及価格帯のアンプやスピーカーを買っていた程度です。

そんな自分が、なぜ今Kenrick Soundさんのスピーカーの前に座っているのか自分でも不思議なぐらいですが、きっかけはKenrick SoundさんのYouTubeでたまたま見つけて聴いた『ボヘミアン・ラプソディ』でした。 他のオーナーさんも同じことを言われていて、月並み過ぎて申し訳ないのですが、今まで幾度となく聴いていたこの曲から、聴いたことない音と質感を感じたのです。

この瞬間から、自分の中で鳴っている『ボヘミアン・ラプソディ』はKenrick Soundさんの音にアップデートされてしまったのです。

とはいえ、『よし!買いに行こう!』とはなりません。オーディオをちょっとかじっていた程度の自分では、おいそれと手が出せる金額ではありません。

そして初めてのKenrick Sound体験から1年以上たったある日、どうしても生で聴きたい衝動が抑えられなくなり、Kenrick Soundさんのドアを叩きました。この時点で買う気は50%、あとの50%は細井社長の人柄で決めようと思っていました。

結果から言うと、出会って1時間程度では細井社長の人柄は正直あんまりよくわかりませんでしたが(笑)、目の前のスピーカーから発せられる音はYouTubeの比ではなく、まるでSF映画のワープシーンの背景のように自分の身体を通り抜けていくような感覚だったのを今でも思い出します。

そして細井社長が放った一言で、自分はKenrick Soundさんの生み出す音にお金を払う決意をしたのです。

『オーディオ沼には絶対にはまらせません。自分がとことん試して、絶対に音質に効果があるものだけを我々は提供しますので。』

その日から5ヶ月後、Kenrick Soundさんの音がアトリエにやってきました。待ちに待った納品&セッティングの日。

その時はまさか細井社長がうちのアトリエを後にするのが夜中の1時になるなんて想像もせずに(笑)いろいろなトラブルがありましたが、細井社長の知識と経験で乗り切ってくださり、無事納品していただきました。


今、納品から2ヶ月を経過しています。でもこの2ヶ月ですでにいろんな出来事がありました。

オーディオにまったく興味のないお客さんが、ウチの音を聴いて感動のあまり号泣したこともありました。

また、今までは音質が良いとデジタルリマスターで聴いていたQUEEN。

ふとオリジナル盤を聴いてみたら、映画『ボヘミアン・ラプソディ』の中で若かれし4人のメンバーが、試行錯誤を繰り返しながら自分たちの音を探しているシーンが音から見えてきて、鳥肌が止まらなくなったこともありました。

先に言った通り、自分はマニアではありません。

細かい音のことはよくわかりません。

しかしKenrick Soundさんの音を浴びると、身体が勝手に様々な反応を起こすのです。

そんな体験に言葉は要りません。

この体験を1人でも多くの方に味わってもらえたらと思います。

長々と書きましたが、最後に一言。
本当に良い買い物をさせていただきました。
ありがとうございました。



【ケンリックサウンドからのコメント】

バンディさん、この度は誠にありがとうございました。

ケンリックサウンド新設計アルニコ型ベリリウムツィーター搭載ピアノブラックスピーカーをオーダー注文いただいた、東京・浅草でレザークラフト教室を経営されるバンディさんには、インタビュー動画でもたっぷりとコメントを頂戴しました。

アトリエに雰囲気がぴったりなスピーカーのみならず、ハイトール専用ウォールナット無垢スタンドから、ケンリックサウンドチューン845真空管アンプ、PC2台体制 KENRICK Diretta ASIO による音楽再生システム、200V用電源設備トランスを、一式で購入いただき、最高の音空間になったと思います。

教室へ通われる生徒さんも、この良い音に包まれて、きっと素晴らしい作品ができるに違いないでしょう。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。


Bandy's leather craft school レザークラフト教室
東京都台東区浅草6-26-8
03-6319-0146
https://bandy-leathercraft.com/
YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCWhbdBRzEc7KGM7MPJZpW7Q

2021年12月9日木曜日

ステンレス無垢切削バブルバックカバー4インチドライバーの音 ケンリックサウンド JBL 2440 Solid Stainless Throat & Humpback Cover + 2311 Horn



現在製作中のシングルアンプ駆動可能な「JBL 4350スペシャルスピーカー」の心臓部である、4インチダイアフラム・コンプレッションドライバーについて説明動画を撮りました。ステンレス無垢削りだしのバブルバック型バックカバーや、ステンレス無垢削りだしのスロートを備えた、JBL 2440ドライバー+JBL 2311型ステンレス無垢削りだしのショートホーンという組み合わせです。ロスなく音波が伝達され、非常に過渡応答が優れていることが動画からも分かります。

2021年12月7日火曜日

赤坂バー&サロン『のら犬』10周年イベント開催中 4Kプロジェクター設置しました BenQ TK800M



東京・赤坂の BAR・salon 『のら犬』では10周年イベントを行います。昼夜別の以下スケジュールのうち【BAR のら犬(夜の部)】では、毎日、芸者衆が居ります。動画は、ケンリックサウンドにて4Kプロジェクター(BenQ TK800M)を設置した様子です。

【salon のら犬(昼の部)】
12/13(月)~18(土)13:00~18:00 の6日間

【BAR のら犬(夜の部)】
12/15(水)~17(金)18:00~22:00 の3日間

以下は2015年にお寄せ頂いたお客様の声です。
http://blog.kenricksound.com/2015/12/4343bsf.html
インタビュー動画はこちら。
https://youtu.be/Rlhx-50PbMo


BAR・salon 『のら犬』
〒107-0052
東京都港区赤坂3-9-4 赤坂扇やビル 7-B
https://goo.gl/maps/7cwvCeDeFFvQ8LUMA
電話:03-6277-6143
salon: 13:00-17:00(日, 祝 定休日)
BAR: 17:00-22:00(水, 木, 金のみ営業)

Salon & Bar "Norainu"
Akasaka Ougiya bldg. 7-B
3-9-4 Akasaka, Minato-ku
Tokyo
107-0052
Japan
https://goo.gl/maps/6ZmCGuKbfLZJ1kUd9
81-3-6277-6143


2021年12月6日月曜日

JBL 4344 MkII フェア 3ペア製作します ご予約注文可能



現在、ケンリックサウンドではJBL 4344 MkIIを3台別々にレストア・カスタムしております。既にご予約・売約となっている1ペアを除き、2ペア分のご注文が可能です。中でも、ステンレス無垢ホーンを備えた、タンジェンシャルダイアフラムバージョンの、チューンナップ版はおすすめです。早めのご予約をお勧めいたします。

販売価格・・・1,500,000円(税別)
お問い合わせ

お客様の声 東京都・今村様 新開発アルニコ・ベリリウムツイーター搭載オールアルニコ JBL 4311 のレビュー




ケンリックサウンド新設計・新開発のアルニコマグネット型ベリリウム合金ツイーター「KRS Be20Al」











【お客様のコメント】

先日は電源極性の揃え方等をご教示いただきありがとうございました。とりあえず現時点でのレビューを送付させていただきます。

レビューは比較的古い録音年代の音源を対象にしていますが、その点はどうかご容赦ください。また思いつくままに記述した長文ですからご不要と思われる部分は割愛いただいてもかまいません。この4311を私のような還暦過ぎの世代の音楽ファンが入手したら同じような傾向の選曲で聴いていくのかもしれないです。


1.オーバーホールをお願いした経緯とその内容について

今回オーバーホールしていただいた4311(ウーハとスコーカにアルニコマグネットを使用、ツイターのみフェライトマグネットを使用)は中古で入手したもので、従来所有していた4311B(すべてのユニットにフェライトマグネットを使用)と聞き比べてみるとアルニコマグネット特有の音の伸びの良さが際立っており、外見は傷だらけでしたが私の好きなジャズを再生した時の音はとても気に入っていました。

ところが外見ばかりでは無く音質についても経年の劣化が進み、アッテネータのガリがひどく大音量で雑音が出るとか、片側のウーハがビブラホン等の特定の音程のピークでビビるといった音そのものの不具合が顕著になり、修理していただこうと専門店を探していたところ、たまたま拙宅から徒歩圏内にケンリックサウンドさんの工房があり、思い切って飛び込みで徹底的なオーバーホールをお願いしたものです。

オーバーホールの項目を決める際に、ツイターだけがフェライトマグネットであることが最後の心残りであることをお話しすると、細井社長から「それではケンリックサウンドオリジナルのベリリウムツイターのマグネットをアルニコ化する特別仕様のものを開発しましょう」とご提案いただき、私の4311をこれを搭載した初号機としていただくことになりました。

オーバーホールの内容は概ね次のとおりです(ユーザの視点で記載しますので細部漏れや不正確な点があるかもしれません)。


【オーバーホールの内容】

・ウーハとスコーカの経年劣化した部分をリフレッシュしていただきました。特に片側のウーハのコーン紙の材質が異なることが判明したのでこれを左右で同じものに揃えていただいています。

・50年近く経年したネットワークコンデンサを高品質な高級品に交換していただきました。

・ガリが酷かったアッテネータ(4個)を新品に交換していただきました。

・傷んでいたキャビネットをリフレッシュ・再塗装していただき、まるで新品のようにしていただきました。また劣化が酷かったフロントパネルを交換していただきました。

・オリジナルでは品質が今1つだったスピーカ接続端子を高品質なものに交換していただきました。

・そして、唯一心残りだったフェライトマグネット使用のツイターを、新開発のアルニコマグネットのものに換装していただきました。


2.工期とその間の状況について

ツイターを新開発していただいたことも影響し、工期は約6か月かかりましたが、その間に何度か写真付きで工事の進み具合をご報告いただき、完成をとても楽しみに待つことができました。

なお、こういったものは待っている間が最も楽しいというのが私のこれまでの経験則でしたが、以下に記載するようにこれは見事に裏切られ、期待を大きく超えたさらなる驚きが待っていました。


3.納入いただいた4311の状態について

(1)音質
オールアルニコ化され拙宅に納入された4311の鳴りっぷりは、私の想像を遥かに超える恐ろしいほどの凄まじさで、これまでに様々な場所で接した他の高級あるいはビンテージスピーカと比較しても、ジャズを鳴らせばおそらくはこの世に存在する最高位に属するスピーカではないかとすら思わせるものでした。

正直なところ本当にその鳴りっぷりには心底ビックリしました。こんなに凄いスピーカが拙宅の音楽室に鎮座しているというのは未だに信じがたいような感覚です。特筆すべきなのは音の立ち上がりの過渡特性です。

高品位オーディオ装置の音の透明感を保ちながらスコーンと突き抜けて音が前に前に押し出されるこの鳴りっぷりは、まさにジャズを再生するために生まれてきたスピーカだと感じさせるものです。世の中のビンテージスピーカにはこのような音の立ち上がりをする名機が存在しますが、それをここまで音の透明感・情報量を保ったまま押し出してくるというのはちょっと他に例が無いのではと思います。

この4311に比肩しうる鳴りっぷりをしているスピーカは、金沢市にある知る人ぞしるジャズ喫茶「ぼくねん」さんのマルチアンプシステムで鳴っている怪物のような大型JBLだけしか思い浮かびません。3年前に金沢を観光旅行した際に寄って完全にノックアウトされたのですが、まさか私の4311がそれと同等の鳴りをするようになるとは夢を見ているような気分です。

「ぼくねん」さんでかけていただいたWynton KellyのKelly At Midniteはピアノの音がゴロゴロとした強い実在感で鳴っていてビックリしたのですが(他のシステムでこれを聞くとむしろピアノの音は痩せて細い印象なのに)、小さな4311でこのCDをかけても全く同等の傾向の音が出ています。それも拙宅では凝ったマルチアンプでは無く、MarantzのSM-7というトランジスタパワーアンプ1台だけで鳴らしているのです。

以下、これまでに聞いてみたリソース毎の感想を記載させていただきます。

ア. ジャズCD

私は気に入ったジャズのCDはリマスターされる毎に音質向上を期待して買い直してきたのですが、音質が悪いと感じて隅に追いやっていた初期のCDをこのスピーカで再生すると、余計な加工をしない生の音が聞こえてきて改めて初期CDの価値を見直しました。ケンリックサウンドさんのチューニング技術が初期CDから良い音を引き出しているのだと感じます。実例をいくつかご紹介しておきます。

・Concert(アランフェス協奏曲)/Jim Hall:1970年代中期の録音です。細井社長が拙宅にお見えになった時は数年前にリリースされたリマスター版をかけましたが、1985年頃のCD黎明期に入手した初期国内版CDをひっぱり出して聴いてみたらそちらの方が音の鮮度やバランスが優れていてすばらしい鳴り方でした。このCDは以前は音質が悪いと感じていたものです。

・Songs For Distinguished Lovers / Billy Holiday:1950年代晩年のコンボでの録音ですが、衰えたBilly Holidayの声にまだツヤが残っていてそれが少ししわがれた声と絶妙にブレンドしている様子が手に取るようにわかりました。これも1980年代中期に入手した輸入盤です。ドラムなどはもちろん、トランペット、テナーサックス、ピアノなどのソロも驚くほど透明性を保ちつつ躍動感ある押出しで鳴っています。

・枯葉/Cannonball Adderley:細井様が拙宅で空気録音された時にかけたものですが、あれも1985年頃の初期国内盤CDです。管楽器の音の突き抜け方が凄かったですね。

・Paris Session Vol.3/Clifford Brown:1953年にClifford Brownがパリに楽旅した時にバンドの親分のLionel Hamptonの目を盗んでレコーディングしたカルテット演奏をまとめたCDで、1980年代に入手したものです。少し痩せた印象のトランペットの音質だったのですが、4311で聞くと各楽器が独立して実在感があり、とても昔の録音とは思えないほどゴリッとした生々しい印象です。

・Overseas/Tommy Flanagan:1957年録音のモノラル版で名演ですが音質の評判は余り良くない録音です。DIWレーベルから出ている1980年代リリースの初期盤、1990年代リリースの盤、そして2019年の最新リマスター盤を比較試聴しましたが、1980年代初期盤の圧勝でした。このCDの音がこんなに躍動感と実在感があるとは全く意外に感じたほどでした。

・ケルンコンサート/キースジャレット:全編彼のソロピアノ即興演奏で展開される演奏ですが、1985年頃出た初期CD(LP2枚組時代には入っていた最後のアンコール曲が欠落している盤)と2000年頃に入手したリマスター盤(LP2枚組の全曲を収録している盤)とを聞き比べてみたところ、これまた初期盤の圧勝で、その情報量が多くバランスのとれた再生音はリマスター盤では全くその片鱗もないほどでした。初期盤は音が細いと思い込んでいた自分が恥ずかしいくらいで、ケルンの山にこだまするような荘厳で深い音色はおそらくはこのオールアルニコ4311しか奏でることができないのではと思われるほどです。

ノイズ除去やイコライジング等の音加工をしている最近のリマスター盤をかけたときの4311の鳴りっぷりも素晴らしいことは間違いないのですが、アナログマスターテープをデジタルに忠実に変換することだけに専念し余計な音加工をしていないCD黎明期の盤の方が音の情報量が多くそれを4311がきちんと再生しきっていることが4311での初期CDの音質が傑出している理由ではないかと思います。他のシステムで聞くと初期CDは音痩せして聞こえるのが不思議ですね。


イ. ジャズLPレコード

ジャズのアナログLPレコードについてはこれから本格的に聴いていこうと思っていますが、試しにElvin Jonesのバンドのレコード「Puttin’ It Together(Blue Note)」をお決まりのShureV15Type3-DUAL1019-MckintoshC28のイコライザで聞いてみたところ、CDの音質をさらに凌駕する押出し・実在感・迫力でした。アナログの実力を存分に味わえると思います。

アナログについてはカートリッジもいくつか所有しており奥が深いのでこれからいろいろとセッティングしつつ聴いていくのが楽しみです。(拙宅のレコードプレイヤーDual1019はAC電源は交流モータを駆動しているだけで音に関係する部分にはつながっていないので位相合わせはしていません)


ウ. クラシックCD

拙宅のシステムはクラシックの音質を追求したものでは無いのですが、ふと出来心で戦前の古い録音のCDを聴いてみたところ、さらなる驚きが待っていました。またこの4311が実はクラシック音楽も素晴らしい音で鳴らすことができることを認識しました。

これも実例をご紹介しておきます。

・カザルスのBach無伴奏チェロ組曲:1930年代の録音で、78回転SPからトランスファーした音源です。これまでの印象と比べるとベールが何枚も除去されたようにまるでカザルスがタイムマシンに乗って拙宅にやってきて目の前でチェロを弾いているような驚くべき臨場感と実在感で鳴っています。SPレコード特有のノイズまでもが音楽に合わせて踊っているような、そんなワクワクするような鳴りっぷりです。

・メンゲルベルクのチャイコフスキー交響曲「悲愴」:1938年の録音ですが、各楽器の分離感があり、弦の音のみずみずしさすら感じさせる鳴りっぷりで、録音年代が古いことによる帯域やノイズ云々を議論することが全く意味が無いのではないかと思わせるような別次元の鳴り方でした。ノイズまでもが音楽の一部に聞こえてしまうというのはカザルスのCDと共通した印象です。

・Bach French Suites Nos.3-6/Wolfgang Rubsam(NAXOS):比較的新しい1991年の録音で、名手リュプサムのピアノ独奏ですが、まさに目の前で演奏しているような音で時間を忘れて聞き入ってしまいます。オーバーホール以前だと少々デジタル臭さを感じたのですがオールアルニコ4311ではそのような感じは微塵もなく、情報量が多くなる方向に音質が変化しているようです。4311でクラシックを再生するのは正道ではないと思っていた私の考えが全く間違っていたことに気づきました。

・日本童謡集/遠藤幸子独唱(三谷礼二プロデュース):家内の師匠の遠藤幸子先生の1987年の録音ですが、一聴してすぐ彼女の歌だとわかる強烈な個性を持ちつつダイナミックレンジが広く細部をコントロール仕切ったその天才的なソプラノ歌唱はあの俵幸太郎が絶賛し世界中のレーベルから録音のオファーが来たほどでした(残念ながら実現はしなかったのですが)。久しぶりにこのCDを聴きましたが、全盛期の先生の歌唱が目の前に蘇りました。


エ.ポピュラー音楽CD

4311がレコーディングスタジオモニターとして活躍していた時代のPops音楽は、4311が得意とするところだと思いますが、オールアルニコ化した4311はオリジナル4311より各段に解像度が向上しており、下記のような青春時代の懐かしい音楽の素晴らしさを見直すほどでした。

・CBSソニーから出ていたS&Gの廉価版全アルバムフルセットがころがっていたので、その中から試しに「Bookend」をかけてみました。これもこれまでに聞いたことのないような高音質で、楽器の分離感、ギターの鳴り、ボーカルの音質なども絶品です。

・Pink Floydの「Dark Side Of The Moon」(1973年録音、1992年版CD)は様々な音の要素が入ったプログレロックの名盤ですが、どのようなシーンでもすべての音の情報量を引き出した鳴りっぷりで、大音量になっても音の分離がしっかりしていて感心しました。有名なこの録音をこのような素晴らしい音質で再生した例を他に知りません。

・America's Greatest Hits History(1970年代前半の録音):CDは比較的新しい盤と思います。名曲「A Horse With No Name」、「Ventura Highway」の鳴りっぷりには涙腺が緩みました。まるでライブハウスで目の前で演奏しているかのようです。

・Hotel California/Eagles:言わずと知れた70年代の名曲ですが、スピーカから出てくる音が音の塊にはならずスコーンと突き抜けて楽器、いやギターの弦の1本1本まで分離して聞こえる分解能はほんとうに凄いです。

・The Six Wives Of HenryⅧ/Rick Wakeman:私が高校生の頃(1975年頃)お手本にしていたピアノ、シンセサイザー、ハモンドオルガンを使った多重録音演奏ですが、これも全くベールがとれたような生々しい音質で鳴っています。私が古いアナログ電子楽器集めの泥沼に引き込まれたのは一重にこの演奏とEL&Pのせいでした・・・

・Turkus/EL&PとTorilogy/EL&P(1970年代初頭の録音):これも私を泥沼に引き込んだ70年代前半のプログレで、初期盤(1987年版)と最近のリマスター盤を所有していますが、これまでリマスター盤の方が良い音だと思っていたのがこの4311で聴くと初期盤の方が遥かに情報量が多く楽器の分離も素晴らしいです。

とにかく大音量ではこれまで音が塊として聞こえていたのが各楽器やボーカルの細かい部分まで分解して聴けるほど解像度が秀逸です。若かりし日にあこがれていた演奏が今になってこんなに素晴らしい音質でよみがえってくれるとはとても幸せなことです!


(2)納入いただいた4311の外観等について

木製キャビネットの状態は音質に影響するという説明を受け、キャビネットの補修・全塗装をお願いしたのですが、音質改善への影響は別にして、その新品と見間違えるほどの仕上がりの良さ、いや、おそらくは遠い昔に米国から出荷された時の新品時よりも塗装等の品質が良くなっているとさえ感じさせる仕上がりには、驚かされました。まさに超一流のプロの仕事ぶりです。


4.その他の感想等

私はジャズピアノをやるのですが、優れたジャズ演奏家にまず必要なのが音楽に対する耳の良さだということを痛感しています。スピーカー技術における耳の良さというのはジャズピアノ演奏でのそれとは中身は少し異なるのかもしれませんが、共通する要素も感じます。

そしてケンリックサウンドさんの技術の核心にあるのは細井社長の類稀な耳の良さだと思います。特に高品位オーディオの開発や修復に必要な音波の位相に対する細井社長の耳と感性は一般人の遠く及ばぬところであり、僅かな違いを瞬時に聞き分けながらスピーカーシステムを調整して素晴らしい音質のものに完成させていくその技術には技術者としての極めて優れた技量に加えて芸術家の領域を感じます。

私は学生時代にデジタル信号処理技術を専攻し音波の位相歪み(周波数に応じて位相がずれていく現象)の悪影響についてはよく承知しているつもりですが、世の中のオーディオ評論には周波数応答(位相では無く振幅のみ)だとか低ノイズといった指標はあってもこの位相歪みに対する言及がほとんど無いという現実にはいつも疑問を感じていました。

位相歪みがあるシステムは同時に耳に届くはずの音が周波数帯に応じて耳に届くタイミングが微妙に異なってしまうので音の印象がフワフワした不安定なものになりがちであり、ジャズの再生において必要な音の立ち上がり感・透明感・臨場感やどっしりと地に足がついた安定感、各楽器の音の分離・解像度といったものがスポイルされてしまいます。

瞬時に位相のずれを聞き分けることができる細井社長の耳と、それを解消するための優れた技術力がケンリックサウンドさんの生み出す製品や修復作業の源泉ではないかと感じた次第です。

細井社長とケンリックサウンドさんのエンジニアの皆さんのおかげで、手持ちの多くの初期CDが蘇り、その音色はまるで目の前で演奏しているかのような生々しいものです。

ジャズピアノを演奏する私は時々来日するプロの演奏を生で聴いて真のジャズ演奏のノリというものを実地に学んできました。

ところがオールアルニコ4311が再生するCD等の音楽は生の演奏の情報量をほとんど保持しているようで、超一流の演奏家がどのようなニュアンスのリズム感で演奏しているかがまるでライブハウスのかぶりつきで聴いている生演奏のようによく聞こえて来るのです。これは楽器演奏を勉強している者にとってほんとうに強力なツールとなるものです。

4311に続いてC61SovereignⅡ(S7システム)のオーバーホールもお願いすることになると思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

これから4311をじっくり聞き込んで行きますから工期は半年レベルでかまいません。もとは4311はサブシステムで、C61SovereignⅡがメインだったのですが、今やC61SovereignⅡはその大口径ウーハの恩恵による低音域の優位性以外は4311の足元にも及ばない状況に追いやられています(これはこれで結構気に入ってはいたのですが・・・)。

2WayのC61SovereignⅡですのでオールアルニコ4311のような超高解像な鳴りっぷりをとまでは言いませんが、なんとかそのおおらかで伸びやかな本来の性能を取り戻していただき、拙宅での居場所を確保してやってください。今の鳴り方ではC61SovereignⅡには4311の置き台の役目しか残りません。

【ケンリックサウンドからのコメント】

今村様、この度は、とても濃厚なレビューをありがとうございます。情熱的に、そして丁寧・詳細に、手に取るように素晴らしさが伝わってきました。実際に演奏もされる立場からの考察は説得力があると感じます。 あの日撮影させていただいた動画をこうしてYouTubeへアップして、見返してみても、実に鳥肌もんの音が出ているなと感じます。

リマスター版よりも、お蔵入りになりつつあったオリジナル版が日の目を見るようになって良かったですね。アンプをはじめとした他再生機器のポテンシャルもこれまで以上に、引き出せているのではないでしょうか。

JBL Sovereign II のレストア・チューンナップも追加でご用命いただき、誠にありがとうございました。こちらも、素晴らしい出音になるよう作業を進めてまいりますので、よろしくお願いいたします。

スウェーデンのレストラン・バー「ホソイ」新生オープン予定











スウェーデン・ストックホルムの五つ星ホテル「Hotel At Six」に導入された当社オリジナルスピーカーKRS 4351があるラウンジ、その名も「ホソイ」はコロナ禍の影響もあり、惜しくも閉鎖せざるを得ませんでした。それから1年半、ついに復活の動きを見せ始めています。2022年夏を目標に新生「ホソイ」が、バー、レストラン、ワインバー、ワークスペースと専用の「リスニングルーム」に分割され、より拡大した350名定員というスペースで、再スタートを予定しています。

以前よりも曜日、時間スケジュールのプログラミング自由度が高く、より活性化した多目的コミュニティ駆動型の会場を目指しています。最大の変化は、小さなレストランとワインバーの追加です。常にダイニングと音楽の体験を組み合わせたいという野望を持っていたオーナーによる実現となります。

導入スピーカー機種や再生オーディオシステムも含め、まだ詳細はほとんど決まっておらず、 ストックホルム内外のコミュニティで彼らと一緒にこのプロセスを支援し、来年オープンまでのサポートができればと思っています。 これから数ヶ月間、再オープンを何らかの方法で支援したいアーティスト、ブランド、設立者とのコラボレーションで、一連のクラウドファンディングを開始します。(アナウンスは「ホソイ」公式サイト、Facebookページで)

https://www.hosoistockholm.com/
https://www.facebook.com/Hosoisthlm

お客様の声 茨城県・増山様 JBL 4344 オーソドックスレストア品+専用ウォールナット総無垢スタンド オーダー製作

















増山様からは、昨年9月に初めてメールを頂戴しました。翌年に家を新築するのに合わせて、念願のJBL 4344を注文したいとのご相談でした。ご自身がバンドでライブもやられるので、ズンとお腹に響く低音をご所望とのことで、まずスピーカーはオーソドックスレストア仕様のJBL 4344、そしてパワーアンプにMcIntosh MC500と、プリは、LUXMAN CL-38uを、同時に選定いたしました。

2020年12月に正式オーダーを頂戴して、ご自宅の完成を見計らい、2021年9月に無事納品となりました。当社で準備したPCオーディオによる音楽再生は、Diretta ASIOを活用した光ファイバーでの2台体制システムです。純銀単線のRCAケーブル、スピーカーケーブルも相まって、理想の音が実現できたと感じます。

増山様にも大変お喜び頂けました。この度は誠にありがとうございました。

2021年12月4日土曜日

オーディオケーブルの良質方向を聴いて判断する(純銀単線)ケンリックサウンド高音質の秘密 How to judge better direction of Solid Pure Silver Wire



ケンリックサウンドが推奨する「方向性を正しく管理された」純銀単線の音の良さは以前より声高に紹介してきましたが、果たしてその方向性なるものがケーブルにあるのか?という疑問を晴らすために、普段当社で方向判定に用いている機器を特別にスピーカーを通した音として空気録音し、実施の音の違いとして動画に撮りました。

特に方向性差異が顕著に表れるのは優れたスピーカーシステムと、A級無帰還アンプの組み合わせ条件下です。動画中の実験装置もそれに従っており、とりわけテストプローブ終端までの結線も方向性を定めた純銀単線を用いています。

反磁性体の結晶内にある電子スピンの向きが変化することにより、導体を流れる電流の性質が1本の純銀無垢単線の末端同士で変わるものと考えられます。スピンの向きに変化をもたらす外的要因は複数あり、強い磁気を与える、高い電圧電流を印加する、加熱、剪断(圧力を伴う切断)など、いずれも磁化作用が引き起こされることで、ケーブルの良質方向が反転します。

当社で使用する純銀単線は、スピーカークロスオーバーネットワークの内部配線、機器間のインターコネクトケーブル、海外輸送用電源ケーブルの線材として効果を発揮しますが、正しく方向を事前判断の上、各結線を行うほか、組みあがった最終段階でも、イグナイターによる方向性再統一の矯正作業を行っています。

純銀単線の使用方向が異なるときの音質の違いは、数値で可視化する一要素としてインダクタンス計測を行っておりますが、実際には原因の本質ではなく、その違いを司る要素は引き続き研究中です。

2021年12月3日金曜日

ツイーター音質比較 第二弾 ケンリックサウンド製品 音の良さの秘密 Sound Comparison JBL 075 Tweeter diaphragms Genuine VS. KENRICK



前回ご案内した「JBL 2405を用いたツイーターダイアフラムの音質比較動画」は大変反響が多くあり、お客様がお持ちのJBL 075なども、ぜひ同じダイアフラムに交換して欲しいとのご依頼を複数頂戴しました。そこで、今回の動画では、お預かりしたJBL純正の075ツイーター(ホーンは社外ステンレス削り出し品)と、当社にて予め組み上げた、ケンリックサウンドオリジナルダイアフラム+ケンリックサウンドオリジナルステンレス無垢削り出しホーンを取り付けた075で、音質比較を行いました。今回の動画でも、音の差ははっきりと伝わると思います。

JBL純正ダイアフラム・・・フレーム素材=アルミ、厚さ=0.85mm、重量=6.1g
KRSオリジナルダイアフラム・・・フレーム素材=真鍮、厚さ=1.46mm、重量=22.9g
(振動板そのものの厚み、重量、素材は、JBL純正もKRSオリジナル品も同等)

お手持ちのツイーターダイアフラムを当社オリジナル品に交換するサービスも行っています。

費用は、59,800円/本(税別)・・・ギャップ清掃、シリコンガスケット、非磁性体センターイコライザー用取付ビス含む(2405などの純正ネジは磁性体スチール品です)。以下オプションの同時実施も大変お薦めです。特に、ステンレス無垢削り出し075ホーンは、センターイコライザー、ホーンともに、ダイアフラムへの設置面形状と角度が、押さえつけすぎず、伸びやかに音が出るような特徴があります。つまり、ここもJBL純正の075とは意図的に設計を変えています。

再着磁・・・30,000円/本(税別)

金メッキ端子交換・・・23,000円/ペア(税別)

ステンレス無垢削り出し075ホーン換装・・・96,000円/ペア(税別)
http://jbl43.com/?pid=12738210

最高峰ネットワーク JBL 4350 Xover - Mundorf Evo SGO caps, Finemet coil, Autotransformer Level ATT, KRS rulez!



以下のYouTube動画で話題になったJBL4350用のネットワークパーツが準備完了しました。

夢のシングルアンプ駆動Wウーファー初期型ホワイトコーン JBL 4350

Today's KRS ケンリックサウンド作業風景 Exclusive 2401 Twin Style スペシャルスピーカー組上げ中 JBL 375+075+2231A



全面ウォールナットキャビネット・ピアノポリッシュ・サンバースト仕上げの、Exclusive 2401 Twin Styleのダブルウーファースピーカーを製作しているところです。

2021年12月2日木曜日

高音質ケンリックサウンド仕様JBLスピーカーを春日部・キャバクラ『リオン』に納品 KENRICKSOUND JBL Rhodes Speakers in Hostess bar "CLUB LION"


































JBL Rhodes スピーカーのピアノブラックバージョンを埼玉県春日部市のキャバクラへ納品しました。オーナーが、当社で音響プロデュースした麻布十番のバー「AlNiCan Rhodes Bar」の音を気に入り、同じセットをオーダーしてくださいましたので、ほぼ同一仕様での組み合わせとなりました。

以下ページは標準外装のバージョンです。
http://jbl43.com/?pid=150545163

当社オリジナル・フルバッテリー駆動DDC+カスタムDACを基軸としたPCオーディオ再生で体感する音楽空間は、大音量なのにすんなり会話が出来てしまう、実に抜けの良い音であることが特長です。一瞬のうちに空気中に放たれて、次の瞬間潔く経ち消える、そんな後腐れのない生に近い性質の音だからこそ、長時間でも聴き疲れせずに楽しめるのだと感じます。

春日部・キャバクラ CLUB LION(リオン) / CLUB LINDO(リンド)(木曜定休)
埼玉県春日部市中央1-9-4 タカモトビル2FA
048-872-7127
※来店時に「ケンリックサウンドの動画を見た!」で1,000円割引になるとのこと。