2014年10月31日金曜日

JBL C70 Alpha-1 スペシャルスピーカー用の特性ネットワークとキャビネットが仕上がってきました。



着々と準備が進む、JBL C70 Alpha-1 スペシャルスピーカーのカスタム風景をご覧ください。お客様からの預かり品、レストア完了したJBL 4312Aの力強い鳴りにもご注目!!

SANSUI SP-505Jの特別版を準備中。JBL LE20砲金製イコライザーホーン設計。















SANSUI SP-505Jの特別版を準備中。JBL LE20砲金製イコライザーホーンを設計しましたので試験的にあてがってみました。別途、仕上がったキャビネットはまもなく公開です。

JBL4312A 打痕との格闘!サンディング実施!

JBL4312Aの状態は極端です。表面は触るとしっとりとてに心地よく。乾燥してボロボロになっているような印象もありません。ツヤもそこそこ残っていて、それだけなら木部の修理をする必要がないと判断する場合もありそうです。







しかし、よくよく見るとその艶に紛れて打痕が何箇所もあったり、フロントからの力で潰れてしまっている木部もありました。となりますと、欠損部分は埋めるのはもちろんのこと、打痕もなんとか修繕していかなければいけません。
欠損部分はパテ処理後の剥離が無いように何回かに分けて作業を行いました。まずは食い付きを確認、必要な強度まで下処理を行い、ベースを作って問題が無ければ、最初のパテ埋めを行い様子を見ます。サンディングをした後も必要があれば埋めて、徐々にフィニッシュに向けて精度を上げていきました。








打痕はパテ埋めでいくのか?削りでいくのか?できれば削りで処理をして余計なものを見せないようにしたいのですが、突き板の厚みの中での仕事になるので、適切な判断が求められます。これもファーストタッチのあとのその傷の様子で進むかどうか判断の分かれるところとなります。
全体的に古ければ進んだところでの判断になる部分が多いのですが、下手に状態が良いと打痕の数だけ判断が求められ、進みたい衝動を抑えながら、緊張の連続となります。
しびれます!
つづく…。






↓近づくと分かる凹み。




↓綺麗な面に現れる小傷。




↓秋の日差しの中サンディングが進められます。






↓サンディング後














↑これが↓これになりました(先ずは埋まった段階です)。











↓小傷も無くなり再び木目が浮かび上がります。




2014年10月30日木曜日

お客様の声 神奈川県 大成様 JBL L200 修理・完全再生









先月、神奈川県・大成様よりお預かりしたJBL L200に、新たなる息吹を吹き込みました。

1974年ごろに購入されてお使いだったスピーカーですが、ここ25年ほどはご多忙でオーディオ(音楽)から遠ざかり全く使用されていなかったとのことです。経年変化で色々な所が悪くなっているのではないかと心配のご様子でした。ご趣味を再開するための準備を始められるとのことで、このたびオーバーホールのご依頼をいただきました。

ようやく点検が終わり、見積もりができましたので、そのご案内をメールにて先日いたしました。

恐らく保管状況が良くなかったのだと思いますが、(湿気が発生する倉庫などでしょうか)極めて状態が悪いため、そこかしこが劣化しておりました。まず、ウーファーユニットを点検のため取り外し試みましたが、ボルトが複数箇所固着しており、正常な取り外し方ができませんでした。

やむなくバッフル面ごと、もぐようにして、やっと外せた次第です。(この方法ができたのも、パーチクルボードが水分を吸っていてもろかったため)アルミフレームとボルトの接点が腐食で固着していたことで、ボルトも回らない状態だったようです。

ウーファーユニットはエッジのみならず、ダンパーもへたっており、エッジがない状態での長期放置が原因でボイスコイル変形もみられます。こちらは、要リコーンとなりました。

キャビネットはウーファーユニットをバッフルごともぎ取っていることもあり、全体を修繕、レストアする必要があります。グリルは新規製作(サイド部位も含め)を行いました。

お見積りの連絡後、大成様からは、思い出の深いスピーカですので、是非とも修理されたいというお返事を頂戴しました。

それから1か月半ほどで、ようやく完成の時を迎え、本日直接引き取りにいらっしゃいました。

想像以上の仕上がりに心からご満足いただけたようです。20代の頃に年収の半分を注ぎ込んで、強い思いで手に入れられたスピーカーが、目の前で再び力強く鳴り響き、輝きを取り戻した姿をご覧になって、当時の思い出が蘇ったとおっしゃっていました。

本当にお喜びいただけたご様子に、我々も心温まりました。

大成様、これからも末永くお使いください。ありがとうございました。

三矢の教え と お客様からの頂き物!そして、JBL4435 レストア完了!

お客様からロイズさんのバトンクッキーココナッツをいただきました。





噛んだ瞬間に微量で微かな抵抗を残しながら崩れると、そこにココナッツのエキゾチックで濃厚な味が一気に広がっていきます。そこにマイルドでコク豊かに仕上げられたチョコが覆いかぶさり、口の中はお祭り状態です!もし、ビターなチョコであれば違和感を覚えたと思いますが、今回の組み合わせはそんな違和感を微塵も感じません。







三矢の教えのように、生地とチョコとココナッツの三要素が結束して、強固な?一品を生み出しています。スタッフ一同美味しくいただきました。ごちそうさまでした!

そして、上げ潮ムードだった景気の行方の雲行きと三本目の矢がいよいよ放たれようと模索している政治の動きに注目が集まる中、ケンリックサウンド、ワークショップ内ではひと足お先に全ての矢が揃いました。JBL4435にダンパーとエッジ交換が完了した2234Hをインストールしてレストアが完了しました!







一台あたり3本のユニットが奏でる音の波はダブルウーファーとコンプレッションコンプレッションドライバーの構成です。こちらのダブルウーファーは入力端子から並列接続されているわけでは無く、再生帯域を分けています。1つのウーファーは30Hz~1kHzを再生し、もう1つのユニットは100Hz以下のみを再生しています。そして、高域のドライバー2421Aは中音域と高音域をそれぞれ独立して調整できるよう設計されており、二つのアッテネーターで高域と中域を調整します。立ち響く調べは芯太さの中に粒のある明瞭感を残し、ドライバーからは、持ち上がりの気持ちいボーカルがしっかりと再現され、ピアノの伴奏にあわせ、演者のつぶやきまで聴こえて、ライブ感が抜群です!









↓アッテネータプレートも装着!

















2014年10月28日火曜日

ハロウィンの仮装 と JBL 4312A アッテネータ交換!

休日土曜日の電車はホームに滑り込んだ時にはいつもと変わらね外観でした。が、車内に足を一歩踏み入れるとその感じ方が間違っていたことに気がつきます。がらんとした車内の一画にさらに空間が空いています。そのロングシート以外、まばらではありますが人がいるのですが、
そのロングシートだけポツンとアニメキャラの男性をのぞき誰も座っていません。とあるアニメキャラクターの完成度は8割。おーと思うくらいの出来だけにその存在感に圧倒されてしまいます。子どもは顔が強張り、私も興味はありましたが、隣に座ることは出来ませんでした。


↓こちらはハロウィンフェアの猫のチョコレートパン。片耳は囓られました。



今、日本のハロウィンパーティーが世界から注目を浴びているそうです。本来、子どもが仮装してお菓子をもらう、子どものためのお祭りですが、日本では大人も楽しむものに変化しています。仮装パレードを企画する、街や商業施設も激増。飲食店ほ仮装で来店すると割引するなど、その経済効果はバレンタインデーを凌駕する程だとも言われていますから、そのパワーがどれだけのものか想像できます。そして、そんな大きな渦の中で、海外の方も自分自身を解放しているようです(母国ではまだコスプレ的なことはしにくいみたいです)。


電車の中にいた男性もきっとパレードに向かうのでしょう。そうでなかったらどこに向かうのか?それはそれで気になります。




そんなお祭り騒ぎの月末は、ワークショップではJBL 4312Aのアッテネータ交換を行っています!
基板タイプのこのアッテネータは無理な力でこじ開けようとすると割れてしまします。丁寧にはがしとってアッテネータが交換できる状態にします。基板に直接はんだ付けする仕様ですので、配線間違いなどはありません。分解が進めば、作業工程としては半分以上進んだことになります!
今回も無事交換出来ました。














↓キャビネットの状態は良い方でしたが、アッテネータはこの通りでした。






↓交換後