2019年3月10日日曜日

スピーカーエッジ、貼る?張る? Tension : One important aspect in speaker re-foaming.

ケンリックサウンドの熊木です。
This is Kumaki from Kenrick Sound.

今回のブログはスピーカーエッジを”貼る”際、どのように”張る”のが重要であるかをテーマとして書きたいと思います。
In this article, I would like to feature one important aspect of speaker re-foaming: tension.

”はる”という字句について。モノとモノとを接着する際には、”貼る”という表記を用います。もちろん「スピーカーのエッジを”はる”」については、この漢字が当てはまります。
It may be easy to just re-foam a speaker in any way, but to make it good, it is necessary to control the tension on the speaker foam.

一方で、”張る”という表記は、そこに何かしらの応力が掛かっている場面で用いられる漢字のようです。例としては、”気を張る”、”胸を張る”、”テントを張る”、などが挙げられるように、まさに外的な力が加わって保たれている様子を表しています。
The tension on the speaker foam will determine the flexibility and how freely the speaker cone will be able to move in either direction.

エッジをフレームへ貼る作業行程で最も重要なポイントは、エッジロールの張り具合、つまりエッジ素材へ、どの程度の”張り”を持たせて”貼り”込むかということです。この加減ひとつで、音質の善し悪しを大きく左右するほど大切な工程となります。接着が完全乾燥するまでの間、スピーカーコーンが最もしなやかに振幅運動できるエッジのロール幅、ロールの高さ、それらを正しく形作りながら完成へと導くことがコツです。それから、円周形状のエッジ全体を均一幅になるよう仕上げることも、気持ちよく伸びる良い音を出すためには不可欠です。
For the speaker cone to be able to move as freely as possible, the foam must have an ideal shape and tension.


この写真から分かるように、当社の人工セーム革エッジはコーン紙が最も柔軟に動くことのできる理想的な形状で作られています。
As you can see, our KRS artificial leather foams are made with the ideal shape for the speaker cone to move as flexibly as possible.


この理想形状を崩さず、そのままの形を保ちながらエッジを貼り(張り)ます。
The ideal shape of the foam must be kept while re-foaming the speakers.


ロール幅を均一に保たなくてはコーン紙の動きに偏りが生まれる恐れがあります。
Also, the roll width of the foam must be equal all around, or else the speaker one movement may lean towards one way.

このように、スピーカーのエッジは単に”貼る”だけではなく、正しく”張る”必要があるということです。
As you can see, there are a few things you must be careful about, in order to re-foam your speakers properly.