2008年12月7日日曜日

未来のお客様からのお便り 高校一年生 Iさん

My First JBL's

今回は、将来のお客様、高校一年生の、Iさんからのメールです。KENRICK SOUNDのホームページと営業についてとても興味を持ってくださり、いつかKENRICK SOUNDでスピーカーを購入したいという、喜ばしいメールを頂きました。そのほとばしる熱意をとにかくご紹介したいと思います。

オーディオ離れしている若年層からは、貴重な熱い声です。これを読んで私も、どのように現在の仕事にかかわるようになったかを語りたくなりました。

無我夢中で読み漁った専門誌や、穴が開くほど眺めたカタログスペック、まるで相手にされなくともしつこく通ったオーディオ専門店など、憧れを追い続けていた頃を思い出します・・・


僕は高校1年生にしてオーディオに憧れを持っているIという者です!(いまどき珍しいと思いますが、、) 

あ、忙しいでしょうから興味なかったらスルーして頂いても大丈夫です!
遠い未来の話ですが、大学に入ったらバイトをがんばってオーディオが買いたいなと思っています。

それで、オーディオに興味を持って(まだ最近なんですが;)からオーディオのことについて調べていたところKenrickSoundさんのことを知りました。

KenrickSoundさんのホームページを見たとき、はじめは「変わった商売をしているなあ」と思って流していたのですが、改めて見てみると普通の中古屋さんでは見ないような新品と言われてもわからない4343や4344などがぶわーーっと並んでいてすごく驚きました。

しかもオリジナルの商品なんかも手がけていて、写真を見ると若い方なのにいったいどんなだよっ、と思っていました(もちろんいい意味で!!)。

「お客様の声」のページや「スピーカーメンテナンス内容」のページ、アメリカの工房の様子などを見てすっごく憧れてしまいました。

なんか驚くほど気の早い話なんですが、スピーカはKenrickSoundさんで買う!!中古のUSAMarantzのセパレートと合わせるんだ!!なんて思ってしまっています(本当に気が早すぎる;)

それからなんだかKenrickSoundさんのページにちょくちょく見にくるようになっていて自分でもどーよと思うくらいにのめりこんでしまっています。

ここで話が変わるんですが、細井さんがなんでこのような仕事をしようと思ったのか(一言で言うとルーツってヤツですかねぇ・・)や、Rickさんと出会ったきっかけなんかも聞かせていただけるとうれしいです。

また、細井さんご自身は主にどんな組み合わせ(例:4343A+McIntoshのXXXX・・・など...)で聞く、どんな音楽が好き(JBLだからきっとJAZZだとは思いますが2番目に聞くジャンルとか・・)なんでしょうか。

あ、あと変な話値引きなんかもしてるんでしょうか・・・?
なんか調子にのったこと喋ってしまいましたが、ホントに忙しいでしょうからウザかったら無視で大丈夫なので; もしよろしければ聞かせてください。



Iさん

はじめまして。
生き生きとしたストレートな声を寄せていただき、とても嬉しいです。

普段であれば、初めてのお客様には、「I様」で書き初めますが、敢えて、「Iさん」という少しフランクな書き方でお返事させてください。せっかく興味を持ってもらえているのに、よそよそしくしても仕方ないですからね。

自分がIさんと同じくらいの年齢のときに、恐る恐る立ち寄ったオーディオ専門店でとても無下な対応をされた嫌な思い出があるので、オーディオに関心を抱いてくれる貴重な若者に同じ思いをさせたくないんです(笑)

僕は、本音を言うと、若い世代にこそ、大型のスピーカーで聴く音楽の気持ち良さを、どうにかして広めたいとも日々思いながら、この時代のJBLスピーカーと共に育った、団塊の世代のお客様と一緒に楽しみながら営業しているというのが主たるスタイルです。

今、僕は30歳でして、この70〜80年代に全盛だったJBLスピーカーを取り扱うにしては、若く、珍しい存在だと思います。

ちょうど、中学、高校時代にオーディオに興味を持ち、家族はもとより、誰一人周りに同じ趣味を持つ友人や師事する人がいない中、ひたすら独力で自分の目指す音を追い求めることが楽しみでしたね。学生時代、お金がないからカタログをもらってきてはスペックを眺めて悦に入ったりしながら、改造した安物のコンポで好みの音を探るんです・・・。そんな折、個性が強くて無骨な鳴り方をする、JBLを好きになりました。

20代になり、ワンルームでも自分だけの部屋を持てるようになったとき、とにかく兼ねてから憧れだった、JBLの大型スピーカー、4344を手にすることになったのです。

当時、カメラマンアシスタントという安月給の身分不相応ながら、清水の舞台から飛び降りる覚悟で、3年ローンを決断します。それまで店頭でしか目にすることができなかった憧れの4344が、自宅への配達日を境に、ずっと自分の部屋にあるということだけで、毎日興奮していました。とても大切にしましたね。

しかし、相応の年月を経たスピーカーだから、目を凝らせば汚れや傷もそれなりにある。やっぱり、そこは当時の僕と同じほどの歳をとっているわけです。それで自分なりに一生懸命クリーニングをして、購入時よりもずっと若返らせてあげることに注力しました。

やがて、しばらく使った4344は大変気に入っていたのですが、どうもアルニコ磁石を使ったモデルである、4343というやつが気になる・・・ということで、数年後、手元の4344をヤフーオークションで売却することになります。隅々までクリーニングした状態が功を奏して、これが高値で取引されました。

きっかけは、そこですね。
アシスタント時代を含めて7年ほど携わったカメラマンの仕事を辞め、趣味であったオーディオを生業にしてしまいました。それも、JBL4300シリーズのラージモニター専門という特異なジャンルです。好きだからこそ、コツコツと続けていられるのだと思います。

お客様の平均年齢は50歳前後ですが、年齢、世代を超えて、JBLが好きという部分で共感できることが、何よりワクワクする仕事の原動力です。

実は、リック氏との出会いも、お互いがJBL好きという条件が揃ったからこそ実現しました。決してビジネス主体では結びつかなかった縁だと思います。ホームページでは「アメリカ出張・・・」と謳っていますが、今ではビジネスパートナーであるという以前に、友人、同志、そして家族ぐるみの付き合いがあり、友好を深めるために彼の元を訪ねています。

そして向こうにいる間、僕も彼も、ビジネスの話をしているよりも、一緒にビールを飲みながら、浴びるようにJBLサウンドに浸っている時間が一番好きなんです。

僕はジャズを聴きますが、R&B、テクノ、ハウスも聴きます。往年のJBLスピーカーを団塊世代に喜んでもらえるのも至福ですが、KENRICK SOUNDのオリジナル大型スピーカーを、若者が集うカフェラウンジに導入してもらえるなんていうのは希望ですね。

さて、僕は学生の味方ですから、頑張って値引きをして差し上げますし、購入如何に関わらず、ぜひJBLラージモニタースピーカーの音を聴きに来てほしいと思います。そして、足繁く通ううちに、僕みたいに強い意志できっと素晴らしいスピーカーを手に入れてもらいたいと願っています。

今はまだ先の理想と描いていても、想いは遠のけず絶えず温め続けてください。いつでも相談に乗りますよ。

ケンリックサウンド
代表:細井研志