2011年3月25日金曜日

ケンリックサウンド技術情報14回 スピーカー断線修理

技術担当の河内です。

技術情報は大変ご無沙汰し申し訳ありませんでした。3月11日の震災で皆様は大丈夫でしたでしょうか?弊社は幸い大きな被害がなく、その後の余震と周囲で計画停電が続くなか平常業務を続けています。被災地の一日も早い復興を願っております。

この度お客様から、聴いていたら音が突然出なくなったスピーカーの修理とエッジ交換の依頼がありました。原因を探ったところボイスコイル内部の断線ではなくてリード線接続部の接触不良でした。外観からは分かりませんが長年の使用で黒丸の接続部内部で半田の腐食が進行して駆動の振動が伝わり接触不良になった様です。
断線箇所

今回リード線の部分も黒く腐食が進んでいましたので新品のリード線に交換が必要と判断しお客様に確認連絡を致しました。
リード線

修理後の接続部です、内部の腐食を取り除き新品リード線を接続しました。接続部の修理後

下側が交換したリード線です、上側の新品と比べても腐食により黒く変色し劣化してます。交換したリード線

リード線交換後です。導通抵抗が下がり信号の通りが良くなります。
リード線修理後

修理後のインピーダンス確認です。正常な値を確認しましたので、このあとエッジ交換を行います。
修理の確認
皆さんも長年大切に聞いているスピーカーも見えない内部で知らず知らず腐食が進んで断線一歩寸前の場合があります。弊社ではユニットエッジ修理の際に同時にリード線腐食確認を致します。リード線の断線交換修理費用はスピーカーユニット1本あたり18,000円で受け賜ります。お客様のご要望をお待ちしております。