2007年1月28日日曜日

お客様宅のご紹介 都内H様 JBL 4355 ダブルウーファー

JBL4355 堂々たるダブルウーファー

PCオーディオで管理するJBL4355とレビンソンのアンプ類

JBL 4355と自作されたアンプ類

本日お邪魔するのは昨年に続き二回目となるH様のリスニングルーム。落ち着いた雰囲気の調度品と照明の中、静かに浮かび上がる美しいブルーバッフルは、JBL 4355。以前まで同じダブルーファーのJBL 4350をお使いだったこともあるそうです。

昨年はアッテネーターのガリ補修のご依頼を頂き、出張修理サービスに伺いました。アッテネーターへのアクセスは、バッフルプレートを一旦剥がしてからの作業となるため、どうしてもアルミプレート板は変形してしまい、張り直す際は凹凸が際だって見えてしまいます。アッテネーターの洗浄・修理も終え、プレートの張り直しとなりましたが、一応お持ちしていた当方で製作している精巧レプリカのバッフルプレートを代わりに装着することになりました。ところが、お手元のJBL4355にあるシリアル番号と同じ刻印もご希望でしたので、今回特別にお受けする関係で、アメリカ本国にて打刻、送付してもらうことになりました。

よって、年明けの本日、できあがったプレートを装着に伺ったということです。無事プレートも装着して、バッフル面のレタッチ、キャビネットの磨き上げまで行いました。

片側につき2ch分のパワーアンプが必要なマルチ仕様の4355に対して、普段の組み合わせは、ステレオアンプのマークレビンソン No432Lを左右に1台ずつ使っています。しかし、私が伺ったときは片側のNo432Lを修理中とのことで、FLYING MOLE DAD-M100pro モノラルパワーアンプ×2で右側の4355をドライブしていました。プリが良いせいもありますが、定価にして20倍近くも高いNo432Lが鳴らしている左側の4355と比較しても、決して崩れたバランスではないことに、改めてこのアンプの可能性を感じました。

H様はオーディオに費やすコストのウェイトバランスに関する考え方が私と似ているとお見受けしました。音の出口であるスピーカーは、やはり技術レベルが進化しようとも、新しい素材が生まれようとも、物量的に大きなキャビネット容量と、エアボリュームを大きくコントロールできるだけの振幅面積を持ってしなければ再現できない音があるということ。従って、ここへの出費は惜しまない。しかし、送り出しからスピーカー直前までに流れる電気信号は現代技術の恩恵を生かし、ローコストでハイパフォーマンスな結果が得られる手法がいくらでもある。だからここは無駄な出費をせず、なるべく先進の技術を取り入れ、流れを簡略化して純度の高い出音を狙うという考え方です。

私は既に、CD再生に限りCDからのデジタル音声データを、音楽再生用に特化して作った、騒音が全く発生しない専用PCから再生しております。そこからデジタルアンプへ信号を送り出し、スピーカーを駆動するという、いわゆるPCオーディオという手法を行っており、志あるお客様にも提唱しております。システムコンポーネントの音を凌駕する構成を非常に安価に構築できる魅力は何物にも代え難いと思います。反面、本領を発揮させるための設定がやや専門的で難儀である点は、敷居を高くしている要因でもあります。

なかなかこの道の情報を得る術がないという現状ですが、徐々に当サイトでもそのノウハウをご紹介していければと考えております。関連書籍は私の知る限り下記の一冊だけですが、ご興味ある方はきっかけとして読んでみるのが良いと思います。

『ここまでできる! オーディオ&ビジュアルPC自作』

ここまでできる! オーディオ&ビジュアルPC自作


H様、次回にまたお勧めのPCオーディオ用インターフェイスをお持ち致します。