今回はシリコーンゴムを使ったOリングを製作したのでご報告いたします。そもそもOリングはスピーカーのユニットをバッフルボードに取り付ける際にユニットとバッフル板の隙間から空気漏れを防止する目的で使用されています。このOリングの材質に関してJBLの純正品などは経年劣化により潰れて復元性がないという特徴がありますが、この復元性を改善する目的で当社はシリコーンゴムを採用しました。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEiPuw1iK-clc8e2WNXJfxBfCo3IiuuPkaGC8e5cxVAAlns55u2aJSCFOa1jT-tJfCzctM_H1guuRk0Gg56h4Mw8tJ2i5kLEt3_o6x1xSTf23EGL02iCqpN66Wv2PZy6yG5bS2r-u38wXrEYzONyV6I9fyuYYYFl2WbsThriqDLVfIyOf7FQZMlEgD4z/w640-h480/IMG-9346.jpg)
JBL純正Oリングは長時間潰されて永久歪が起き復元性もありません。シリコーンゴムの特徴は有機合成ゴムに比べ、特に耐熱性、耐寒性にすぐれ、更に耐候性、熱伝導性、電気特性、反発性等がはるかに優れています。この中で重要なのは反発性であり、長時間荷重をかけて永久歪みを表すのはクリープ特性です。シリコーンゴムのクリープ特性は、-60℃~+250℃の広い温度範囲にわたって安定しています。
この度、特殊な接着方法を当社技術担当・河内が考案し製作できるようになりました。
先ずはシリコーンゴムチューブを正確な長さにカット。
当社製作のオリジナル治具に特殊な溶液を入れチューブの先を浸します。
乾燥後、ズレないように接着して完成です。
乾燥時間や接着剤の量などかなりシビアで難しいです。
当社のカスタムスピーカーにはこのシリコーンゴム製Oリングが使用されており、音質的にも有利です。
当社では各モデルに合わせ下記の4種類のOリングを販売中です。これらは旧来の構造体ですが、今回ブログでご紹介した中空のシリコーンゴム仕様の商品を、それぞれ下記の価格+6,600円で取り扱っております。
JBL2405などツイーター用Oリングペア
JBL LE10、PR10、2121、2122、2123Hなど10インチ ミッドバス用Oリングペア
JBL 2220, 2231, 2235など15インチウーファー用Oリングペア
JBL 2241H, 2242H, 2245Hなど18インチウーファー用Oリングペア
耐久性に優れた当社オリジナル商品です。経年でへたったり、紛失してしまった純正Oリングの交換に!