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東京都のI様とは、今から3年以上前に4350用チャンデバをお買い上げ頂いて以来のお付き合いとなります。それから4350の調整に伺ったり、スピーカー端子の交換サービスに伺っています。今回は、新たに4331のスピーカー端子を大型ロジウムメッキタイプに交換されたいとの連絡を受け、2年ぶりにお邪魔いたしました。
リスニングルームはご自宅ではなくて、マンションの地下設備室を特別に利用されて作られています。外から見る入り口は何の変哲もなく、そこからでは、中に広がる世界をまるで想像できません。しかし、ひとたび足を踏み入れると、CD・LPなど、そこかしこに所狭しとラックに並んだ10万枚以上の所有タイトルが出迎えてくれます。ここはまさに男の隠れ家。好きなものに囲まれて、深夜でも全く気兼ねなく大音量で楽しめる空間は、オーディオをやる人間の理想郷でもあります。
普段は誰も招き入れることなく自分だけの部屋であり、片付けも一切していないとI様はおっしゃいますが、誰に気を使うでもないこのレイアウトこそが、もっとも落ち着く環境だなと同意致します。同じように感じる方が他にもいらっしゃるだろうと思い、ブログで紹介させていただきたく、無理を言って今回は写真を撮らせていただきました。
メインの4350には、Mark Levinson LNP-2L、No.20.5L、Threshold 400Aを使われています。ご本人曰く、ねちっこくていやらしい音が好みで、昨今の軽薄なサウンドにはまるで食指が動かない、という通り、粘度の高い、それでいて離れの良い鳴り方をしています。バッフルの前でダマにならず、一音一音がきっちりとユニットから分離する理由は、キャビネットを床面から十分に底上げしていることと、周囲の壁面に築かれているLPの束が吸音効果を生んでいることのようです。
一方、4331はサブシステムですが、ほとんど鳴らすことがないそうです。今回、このリスニングルームの近所にご自宅を移転させることを機に、4331を持ち帰るとのこと。それに先立って、スピーカー端子の交換を希望されました。
交換作業を終えて、お土産までありがたく頂戴してしまいました。I様、今後ともよろしくお願いいたします。