2010年8月22日日曜日

買取のお客様 思い出のスピーカー 石川県 塩本様 JBL 4344





ケンリックサウンド株式会社
代表取締役 細井研志 様

私の高校では、吹奏楽部(ブラスバンド)が全国レベルで優秀な実力を持っており、毎日の練習を耳にしていました。そう、私は吹奏楽部では無く、剣道部でしたけれど毎日、生音を耳にしていた訳です。思えばそれらの音が音楽の原点だった様に思います。

当時は、オーディオレコパルと言う雑誌の定期購読者で、高級オーディオに憧れていたものです。

そんな時に、友人宅で父親の趣味で置いてあったJBLセンチュリーを聞き、「随分元気なスピーカーだな」と思った程度でしたが、初めてのJBLとの出会いがありました。格子のサランネットが印象的でした。

近くのオーディオショップには、買える筈も無い、高級オーディオを見聞きし、足繁く通っていました。

私は大学に進み、放送部に入部しました。周りはオーディオ好きの集まりでした。そんな学生生活は、音楽とオーディオ三昧の日々でした。

ある日、オーディオショップでレコードから鳴ったシンバルの音に感動し、ふと見るとJBL4333から鳴った音でした。

正に高校時代に聞いた、吹奏楽の音が眼前で鳴っているようでした。それから、もう、JBLの虜です。

当時は、ジャズ喫茶が終息仕掛けてはいましたが、まだまだ元気に沢山のJBLが鳴らされていました。4333、4343、4350。夜な夜な、レコードを持ってはよく通ったものでした。

でも、今に思えば、個人の好みではあれ、いい音で鳴っていたJBLは片手も有りませんでした。

私は就職してから、しがないサラリーマンにも関わらず、初給料で憧れのJBLを手に入れました。4311です。それからが、オーディオとの、いや、JBLとのどっぷりとした戦いの始まりです。

当時国内新鋭のプリアンプ、メインアンプを揃え4311を鳴らしましたが、納得がいかず、4344を衝動買いしてしまったのが、今から20年も前になってしまいました。

��344のウーファーだけを鳴らし、上手く濁り無く鳴ったセッティングで、ミッド、スコーカー、トゥーイターと音を乗せていった鳴りっぷりは、スピーカーの存在が消え、素晴らしい臨場感を与えてくれます。大音量、小音量に関係なく全くバランスが崩れ無いのは驚くばかりです。

何度も、眼前でマイルスに会い、コルトレーン、エバンス、ガーランドに会いました。

時が流れ、デジタル時代になりました。

そんなある日、知人から、真空管プリメインアンプをもらい受け、4311に繋いだところ、素晴らしい音を奏でるではないですか。4344では、真空管のあらが目立ってしまい落ち着きません。

私も、年を取りました。デジタル時代の細やかな音は求めません。真空管と再生帯域の狭いスピーカーで、充分な臨場感が得られます。大音量で聞く事もめっきり減りました。そこで、4344を処分する事にしました。

是非とも、ケンリックサウンドさんで、ベストコンディションに修復され、私は外国製の装置で鳴らしてやる事は出来ませんでしたが、次のオーナーさんには、相当の装置で最高のポテンシャルを引き出してもらえる事を、祈っております。

塩本


【ケンリックサウンドからのコメント】

塩本様、この度は、買取りをさせて頂きまして誠にありがとうございます。

今回買い取らせていただいたJBL 4344は、昨年の夏前に塩本様から一度買い取り見積もりを依頼されたスピーカーです。

おそらく、当時は手放すまでのご決断に至らなかったのでしょう。

それから一年経って、いよいよ正式に買い取り依頼を頂きました。状態も良く大切にされていた様子が分かります。

丁寧にレストアして、次のオーナーに引き継ぎたいと思います。このたびは誠にありがとうございました。