【お客様のコメント】
細井社長 様へ
JBL4344のレストア・カスタマイズについて
35年間連れ添ってきた私の初期型JBL 4344が昨年10月6日にレストア、カスタマイズのためKENRICK SOUNDさんに向けて旅立ち、ちょうど1年目の2018年同日に我が家に戻ってきました。
中・高域をステンレス無垢のホーンに変え、外観をピアノポリッシュ仕上げにしていただいたので、いつもの設置位置に戻った姿を見ただけで、にやけてしまいました。
まだ調整初期ですが、高域の鮮度が飛躍的に向上したにもかかわらずカスタマイズ前に感じていた女性ボーカルがヒステリックになる悩みも解消され、音に厚みが増したことを実感できました。
そして若干鈍く重かった低域が、軽やかになり、すっきりした低音に改善されたこともはっきりと確認できました。ウーファーをマスリングレス化した試みが成功してます。
全体的にはエンクロージャの美しさにマッチしたクリアーな音場が目前に広がり、それぞれの楽器が鮮明な形で聞き手に押し寄せるエネルギーに圧倒されます。外部ネットワーク化にした効果も絶大だと思います。ファインメットカットコアによる線輪の固定方法やベース板の材質変更、コンデンサの再検討など様々な試みに挑戦して頂いた賜物だと感じます。
見捨てずに4344をレストア、カスタマイズして正解でした。35年前にこの4344を購入した当初は、どうすれば価格に見合う音が出るのか?無駄遣いをしたのでは?と本当に悩みましたが、35年も一緒に過
先週試しにバイワイヤリングで、低域をマ-クレビンソン331形、高域をアキュフェーズのA-30形で鳴らしてみました。その結果、低域が引き締まり、高域は少し 温度感が上がるので、なかなか良い組み合わせです。ただ若干ゲインが違うので、CDプレーヤとDAC間にデジタルイコライザを入れてレベル調整はしています。この方法、バイアンプよりも良いです。外部ネットワークBOXの実力の高さを証明しています。
また、プリアンプ(チェロのアンコール1MΩ)は使用しています。パッシブプリやDAC直結方法は、とてもクリアな音になるのですが、少し冷たい印象になるので、私の好む方向ではなさそうです。
妥協せずに最後まで真剣に取り組んでいただいた細井社長をはじめとするKENRICK SOUNDの皆様に心から感謝したいと思います。ありがとうございました。
これからこの4344と試行錯誤の生活が始まることは、私の大きな喜びであり、更なる高見があることへの期待感でワクワクする毎日になりました。
今後は更に数十年、私の息子にも引き継いでいける家宝にこの4344がなると思いますので、これからも色々とご相談することが多々あると思います。今後ともよろしくお願いします。今回はありがとうございました。心より深く感謝申し上げます。
【ケンリックサウンドからのコメント】
西様、お手持ちのJBL 4344を土台に、スペシャルカスタムのご依頼、誠にありがとうございました。多岐にわたるカスタム内容は、同一仕様の以下販売商品ページをご覧頂くとよく分かります。
「KRS 4344 JBLアルニコ再着磁 マスリングレス・ウーファー タンジェンシャル振動板 ファインメット外部ネットワーク式 最高峰」
実に1年間に及ぶカスタム期間の中で、何度もネットワークパーツの変更やグレードアップを行い、まだまだ良い音が得られるのではなかろうかという取り組み姿勢は、当社にとっても自問自答を繰り返した経験となりました。
途中経過報告の電話では、その都度新しく湧き上がるアイデアや方策を私から試させて欲しい旨をお伝えしながら、ここまで素晴らしいスピーカーにまとめ上げることが出来ました。当社としても心から満足できる仕上がりでなければお出しできないという意向にも、快くお付き合い頂き、辛抱強くお待ちくださった西様にはお礼申し上げます。
当社の真骨頂でもある、スペシャル外部ネットワークの最新版を携えて、とにかく最高の4344を完成させることができたことに、われわれも嬉しく感じております。
頂いたコメントにもありますように、チャンデバを経由するバイアンプ方式よりも音が良いと判断できるパッシブネットワークであるということは、ネットワーク作りにおいて最大の賛辞だと考えております。
一般的には4343や4344をより良く鳴らそうと考える場合に、ことさらバイアンプ駆動へと移行する傾向が多いのですが、つながりの自然さと情報を失わない濃密な信号がフィルター経由で得られれば、シンプルかつ高品位なLCフィルターによるネットワークこそが最高だと当社では考えているからです。
西様、どうぞこれからもゾクゾクするような音を、相棒から引き出してあげてください。そして、きっと息子さんもそれを引き継いで大切に扱ってくれることと思います。ありがとうございました。