2014年4月8日火曜日

お花見で活躍するChord Hugo、素晴らしいDAコンバータとBOSE M3



毎年恒例となっている仲間とのお花見。今年は会場を、去年までの世田谷公園から駒沢公園に移し準備を進めました。天候が崩れて肌寒い時間帯もありましたが、おおむね楽しめたと思います。

持ち込んだ音響機材は、機動性に優れたBOSE M3コンパクトスピーカー。他の機材を含めても全てがカバン一つに収まってしまいます。こちらのスピーカーは単三乾電池で駆動することも出来る機種です。しかし、消費電力を抑えるために最大音量が著しく制限されてしまう設計になっているため、今回乾電池は使用しません。充電式バッテリーを携え、18Vに昇圧した電源を直接DCジャックに接続します。電力消費を案じて、このバッテリーは2台。1台あたり10kgはあります。

肝心の音といえば、M3単体でもなかなか良い結果が得られますが、先月発売されたChordのDAC『Hugo』を組み合わせると、グッと重心が下がり、安定した音の定位、高い分離が得られます。もう別物ですね。ライン接続用の出力から1段音を絞ってつなぐのがお互いのゲインを合わせるコツです。

プレーヤーはiPhone5S。侮るなかれ。最新のiOSはUSB Audioに対応したため、直接USB経由でDACと接続できることがポイントです。音源は全て会社の音楽サーバに保存しているApple Losslessファイル。Windowsソフト、JRiverとiPhone用App、JRemoteを駆使し4G回線でリアルタイムストリーミングを行います。通常のインターネットラジオのようなMP3圧縮配信はせず、無変換のままデータ転送されてiPhone内で初めてエンコードの上、DACに引き渡しますので、CD音質の音楽が出先でiPhoneの容量を気にせず楽しめるという便利な世の中になりました。つくづくオーディオを生業としていることに、幸せを感じています。

この仕組みで、JBL Olympusのような大型スピーカーだって驚くべき音質で鳴らしてしまいます。いや、大型スピーカーだからこそ、かえって楽々鳴らすことができるわけです。十分な容積に収まっている、小振幅で広い面積の空気を振るわすことが可能な大口径ユニットゆえ、アンプの出力も小さくてすみ、バッテリーの持ちも遙かに長いのです。とりわけ、ケンリックサウンドがモディファイに力を入れているJBL D130をベースにしたスピーカーなら、能率も100dB前後を誇り、それこそ単三電池だけで何時間も満足いく音量レベルでベースの効いた4つ打ちの曲を流し続けられるという仕組み。

BOSE M3は超小型です。ご多分に漏れず能率は低く、内蔵D級アンプで省エネ駆動されるとはいえ、やはり電力は大食らいです。ここで大型スピーカーを持ち込めれば、お花見でも何とも理想的な構成になるわけですね。しかしバッテリーを小さく出来る反面、スピーカー運搬に苦慮するという悩みが起こります。まぁ物事は痛し痒しですね。