2010年7月26日月曜日

ケンリックサウンド技術情報第8回 リコーンについて

技術担当の河内です。
まだ夏が始まったばかりなのに毎日溶ける様な暑さで我が家のビール消費量は上昇しっぱなしです。

ところで今回もスピーカーユニットの話題です。

長年使い込んだスピーカーはエッジ、ダンパー、コーン紙も劣化が進みます。
エッジの劣化は見えますので皆さん修理されますが、ダンパーの劣化は分かり難にくいですね、腰が柔らかくなりコーンの制動が弱まり低音の音質が変化し更に劣化が進めば当然左右のユニット特性の違いが顕著になってきます。この場合はリコーンがお勧めです。

リコーンではコーン、エッジ、ボイスコイル、ダンパーの全てが新品に交換になり左右のユニット特性が揃います。出来れば更にマグネットの再着磁を行えば完璧です。

従来から弊社が販売するスピーカーシステム修理時には必要な場合ユニットをリコーンしていました。
今後はお客様のユニット単体のリコーン修理対応を開始いたします。

一例ですが弊社オリジナルモデルに採用された2231Aはリコーンして搭載しました。


リコーン前の単体インピーダンス特性例です。ダンパーの腰が弱りfo付近のインピーダンスが80Ω付近まで上昇しています。この場合は手で押しても分る位腰が抜けていました。



リコーン後のインピーダンス特性の例です。リコーンによりバンパーの腰がしっかりしてfo付近のインピーダンスが正常な値に近付きしまりのある低域が蘇えります。手でコーンを押してもしっかりした手ごたえです。



同じくミッドバスのリコーンした例です


気になっている方は弊社に送って頂ければ到着時にインピーダンスを測定を実施して測定結果からダンパーの劣化の状態が明らかな場合はリコーンをお勧め致します。

参考までに主な機種名と料金のご案内です。

ウーファー:2231A,2231H,2235H・・・\53,500
ミッドバス:2202A,2202H・・・\55,650
      2122, 2122H・・・\60,900


ご不明な点は技術担当の河内へ、連絡をお待ちしております。

※ちなみに上記画像にあるステンレス無垢材削りだしのウーファークランプは、8個セットで38,000円にて取り扱っております。剛性が非常に高く高級感もあります。