本日はJBL 4344MKII(以降44MKII)の思いがけぬ弱点をご紹介します。この44MKIIは非常に低域のレスポンスが良く、レベルを上げて大音量で聴きたくなるスピーカーです。
しかし、このスピーカーには弱点があります。バッフルにネジ留めされているパネルが、一定のレベルに達すると”共振”するのです。ほぼ全ての44MKIIで起こる現象です。
早速パネルを外します。このときドライバーの周りに貼り付けてあるウレタン質の部分は変形しやすいので注意が必要です。
取り外したパネルの裏側です。ご覧の通り、ただネジ留めされているだけと言うことが分かります。
強力な両面テープを貼ります。しっかりと固定するので、これで共振する心配は無くなりました。
更にこのスピーカーはもう1点共振してしまうポイントがありました。これは44MKIIに限らないことですが、キャビネットの側面の板が経年変化によりわずかに浮き、バッフルとの間に若干の隙間ができる、というような状態でした。これに関しても、浮いた部分に隙間無くボンドを流し込み、十分に固定する処置を施しました。
大きな音によってかき消されうるノイズでも、気がつかないところで不快感になってしまうこともあります。このような症状を見付け、改善していくことで、より良い音に近づいていくことができると思います。