2012年8月21日火曜日

TANNOY(タンノイ)HPD 385のスピーカーユニット点検

TANNOY(タンノイ)HPD385のエッジ交換、ギャップ内清掃の様子をご紹介致します。

今回のお客様のユニットはペアの1本のセンター出しがエッジ交換では出ず、ギャップ内に問題があり、一度コーンを取り外し内部を点検しました。


このユニットは同軸2ウェイのユニットでウーハーの中心にツイーターユニットが搭載されています。ユニットを確認してみると、片側のツイーターのホーンの部分にサビが有り、それが原因でボイスコイルと干渉しノイズが出ていました。

 写真中央やや上の部分のボイスコイルが擦れてメッキが剥がれています。エッジの劣化と錆が原因で、センターが出てない状態で使用していた事が原因です。

 これは湿気により発生した錆です。粉状になったサビはギャップ内に溜まりHPD-385の低域のレスポンスを悪くします。

上記の写真はダンパーとボイスコイルを接合している接着部分です。接着材が劣化していました。これもギャップ内に入ってくると音に悪い影響を与えます。

 
ボイスコイルのクリーニング及びツイーターのホーン清掃、ユニット調整を行い修理完了です。

このような状態に至った経緯は、湿度の高い場所に長期間ユニットが保管されており、保存状態があまり良くなかったことが原因です。タンノイのHPD 385の様なデリケートなユニットは、コンディションを保つため保管方法をきちんと考えなくてはいけません。