2015年11月2日月曜日
お客様の声 埼玉県 及川様 JBL 4344 修理・オーバーホール・カスタム
【お客様のコメント】
細井社長様、スタッフの皆様
昨年4344の再生をお願いしました、さいたま市在住の及川です。あの日は大雪で首都圏の鉄道が麻痺状態となった2月14日の朝でした。我が子を送り出す親のごとく、引き取りに来られたヤマトの方に「くれぐれもお気をつけください」と、既に降り始めた雪の中を、祈るような気持ちで見送ったことをつい昨日のように記憶しております。
事の発端は久しぶりの掃除。ウーファーのエッジがボロボロと崩れ落ち、一瞬めまいが・・・手元不如意ゆえ数日熟考したものの、さすがにこのままではイカンなと、かねてよりネットでその素晴らしいお仕事ぶりを拝見し、「ここしかない!」と決め ていたケンリックさんに見積をお願いした次第。
ウーファー、ミッドバスのセーム皮エッジへの交換とリコーン、バッフルマットブラック塗装、フレーム研磨、エンクロージャー新品仕上げ、アッテネーター交換、と手元不如意の分際ながら、とりあえず計算だけはしていただきました。
結果現物の状態を確認して頂いたうえで、リコーンだけは再着色で妥協。そのまま静かに待っておればいいものを、ひょっとしたら名物スタッフブログに我が愛機が登場するかも、と日々是チェック。当然他の諸々も見ます見ます。
「ステンレスホーンにしたらシンバルがガッツーンと来るんじゃないか?」
と思ったのが運のツキ。早速電話しました。当初はスコーカーだけと思っていたところ、「075の音になります」と、さりげなくも決然と細井社長。手持ちのギター2本下取りに出してスコーカー、ツイーターともステンレスホーンに。
待つこと一ヶ月とちょっと。
4月に入り、本来であれば消費税3%アップもやむなきところ、据え置きで結構とのこと(実際年度内発注でも消費税8%と謳っているところもありました)。
あっぱれ!!待ちに待った搬入日。
持ってこられたヤマトの方が「素晴らしいご依頼主です。こんな梱包される方はいませんよ。エアキャップも静電防止加工されたものをお使いです」とまたまたあっぱれ!とりあえずの場所に設置していただき久しぶ りの対面。何という変貌ぶり。20数年間一緒に暮らし、それこそアバタもアクボも知り尽くしていたつもりだが、跡形もなくというかすべてエクボというか・・・
「何でこんなことができるのだろうか?」と二日ばかり音も出さずに眺め入ってしまった。
冷静さを取り戻したところで、諸々つなぎ合わせてイザ音出し。
「・・・?」。「何じゃこりゃ」。
低音は伸びすぎるわ、バランスはメチャクチャだわ・・・正に「何じゃこりゃ」が率直な第一印象。これが本来の音というのであれば、「オレは今まで相当ヤバい音で聴いていたってことだわな?」
「確かに最近はジャズ喫茶にも行ってないしなー」と思いつつ、思い当ったのがケーブル。
4344購入以来一度も替えていない。が、残念ながら私はここで武蔵野の猛者の如き振る舞いは逆立ちしてもできない。相応の価格(この場合安価)で然るべき(この場合最高の)音を再現するケーブルを見つけるしかない。
ネット探索の結果・・・「!」てのがありました。これ某老舗メーカーの一品(逸品)。書けば早いが事態が好転し始めのは昨年末の話。さらに持病の坐骨神経痛を騙しだまし、4344他オーディオ機器はじめ家具家財を移動し、何となく落ち着いたのがつい最近(趣味の世界を日常生活空間に違和感なく溶け込ませるのは結構大変なんですよね)。
エルビン・ジョーンズがElvin Jonesになったという表現は大げさにしても、結構イケる音になっていると自己満足しております。
本当にありがとうございました。
まとまりのない文章になってしまいましたが、御礼、報告が今に至ったことをご察しお許しいただければ幸いです。
皆様のご健勝と貴社のさらなるご発展を祈念しております。
【ケンリックサウンドからのコメント】
及川様、このたびは、JBL 4344の修理・オーバーホール、ならびにカスタムをご依頼頂きありがとうございました。バッフル面をJBLブルーから、マットブラック塗装に変更、サランネット生地も、JBL純正ネイビーブルーから、同じくJBL純正のブラック生地に張替えご希望ということで、その他、半永久耐性の人工セーム革エッジ張替えや、アッテネーター新品交換も含め、トータルでメンテナンスを致しました。
及川様もおっしゃるように、当社に届いた状態の4344は、エッジ、ダンパーの劣化や内部吸音材の崩壊によって各ユニットにかかるストレスが多く、出音はかなりバランスが崩れており、4344本来の鳴りからは大きくかけ離れておりました。
これまでのセッティングで埋もれていた粗がはっきりと現れて、追い込みの道筋が掴めたかと存じます。調整のノウハウなどご不明点ありましたらまた何なりとご相談ください。
このたびは、誠にありがとうございました。