グラスウールは上面、底面、両側面、背面それぞれ内側と、上部可変式バッフル面のミッドユニットが収まる構造体(バックキャビティー)の内部と外側に接着されています(下記写真あり)。 また、両側面のグラスウールについては、接着だけなく、途中金具によって、エンクロージャーに挟まれる形で、固定されている状態です。
こちらの金具はバッフルをエンクロージャーに固定するネジを共用しています。固定するネジは12本ありますが、そのうち4本は長いネジになります。水平方向真ん中に2本、垂直方向真ん中に2本、合計4本ありますが、こちらのネジ、そもそもスタジオモニタースピーカーである4343を吊り下げて使用する際に、うまく機能するように考えられています。
背面ネジ4本を当時スピーカーに付属していたアンカーボルトに交換することでワイヤーでスピーカーを吊ることが可能になるのです。アンカーボルトそのものがスピーカーの自重で抜けてしまわぬよう、本体内部でフロントバッフルごと支えているのですね。下記はJBL純正の貴重なアンカーボルト4本、オリジナルの袋入りです。このことをご存じない方は多いと思います。
そんな金具も取り除き、グラスウールたちを解放してあげます。 すべて解放、取り出すとこのような形になります(発掘調査の記録写真みたいです)。 吸音材入れ替え予定のこちらのエンクロージャーがどのように生れ変わるのか楽しみです!仕上がりましたらまたご報告させて頂きます。