両手にゴミ袋をぶら下げて、昼間の熱気を予感させる日の光を額に受けながら、いつもより早い時間に外に出てみると、祭りの帰りのごとくぞろぞろと人が歩いています。子どもとじじばばの集団は首からそろいのカードをぶら下げて、完全に目覚めた表情で歩いてきます。おそらくラジオ体操の出欠カードだと思われます。自分が参加していた頃に比べると随分と派手になっていました。判子で埋まっていく様がたまらなく、友達と通っていたことを思い出します。その後、飯、プール、飯、海、昼寝、おやつ、飯、寝る。濃密。今でもテンションが上がります。夏サイコー!
蒔絵の作業は粉を固める作業に入っています。粉は蒔いたままにしておきますと次の作業の段階で剥がれることもあります。そのような工程上の支障を防ぐために、蒔いた粉の定着、保護のために薄く漆を粉の上からなじませます。筆で丁寧に輪郭プラスアルファ分なぞり、内側を塗り込んでいきます。その後、余分な漆をいらない紙で吸い取っておきます。その際、一辺倒に吸い取らず、仕上がりの雰囲気を考慮して、漆をわざと残し気味にして濃淡をつけていきます。これをゆっくり乾かして色の変化を最小限に抑えます。
つづく…。