切っ先を大切にしています。
指先もそうですが、ものを作る、直すときに先が甘いと仕上がりも甘くなる、または仕上げることができなくなります。
たとえ、ドライバーでも意識が無いままにネジを回し始めれば、ネジ山を舐めてしまいますし、ものを掴む作業において、掴む工具の先端が甘ければ、つかめない、つかめても、時間がかかる、そのうちに商品を傷つけてしまいます。まさに、百害あって一利なし。
こちらは小刀を研いだ状態の写真です。この先端で箱の隅やお椀の隅を調整したりします。ここの研ぎがあまいと仕事になりません。どの仕事でも刃物が切れないと始まらないと教わり実践してきたつもりです。漆でも何でも、素材自体の扱いを習得しておくことはもちろんのこと、素材を扱う道具、その道具の仕立てでどうしてもはものが必要になります。従って切れる刃物を持つことは制作者にとって大変大切なことなんだと実感しています。
ということでございまして、隅々まで気持ちの行き届いたレストア、JBL4343AWX、工程進めます。バッフル面の再塗装、そしてタッチアップすべき箇所の確認。各種ユニットも揃ってきましたので、組み込み迄もう少しです!