蒔絵の掃除をしました。蒔いていた粉の回収と描き割りの部分の余計な線の清掃です。こうすることで、現在の状況がよくわかります。粉の回収によって見えてくるバッフル面のダークブラウン色。粉の金色とのコントラストがはっきりしてきて美しく感じます。特に描き割りの部分を掃除することにより、細かい濃いラインが現れ、鳳凰のラインを際立たせ、アクセントとデザイン時に意図したラインの動き、流れを際立たせてくれます。
ここから再度ベースの粉蒔きが必要なのか?そうではないのか?検討して次の工程に備えます。必要でなければこのベースの粉を固める工程に移りますが、そうでなければ、いったいどこにその粉を蒔くのか?幾つかのポイントとなり得る箇所を見比べます。残りの余白は少なくなっていますから、バランスを吟味していき、どこにどの位の粉をどのように蒔くのか?簡単なシミュレーションを納得がいくまで繰り返します。今回は、押さえた方が良さそうな箇所があったので、そこにもう一度粉を蒔くことにしました。つづく…。